グローバル企業が「人材をかき集めている」...最強の学問「行動経済学」が、ここまで注目されているワケ

2024年11月15日(金)18時19分
flier編集部

実際、私が執行役員を務める不動産テック事業のGAテクノロジーズでは、お客様のニーズを理解するマーケティングリサーチ、お客様とのコミュニケーション向上や、プロダクトの顧客体験改善など幅広く関わっています。いわば「何でも屋」です。

お客様とのコミュニケーション向上では、資料のつくり方、メールの文章の書き方などにも関わり始めました。たとえばお客様とのアポをとる際、「電話、オンライン、対面」の3つの選択肢を提示するのか、それとも2つがいいのか。行動経済学の観点では、お客様の意思決定の負担にならないよう、3つではなく、2つに絞るのがよいとアドバイスしました。


さらには、お客様にとって一番ラクな選択肢である「電話」をデフォルトにすると、お客様の意思決定の負担が減らせます。これは「デフォルト効果」を活用したもの。資料も、不要な情報が多すぎる「情報オーバーロード」の状態なら、絞り込むようにアドバイスしています。

人間は一日に3万5000件もの意思決定をしているといわれています。GAテクノロジーズのお客様はお忙しい方が多い。だから、意思決定の負担を少しでも減らせるよう、アプリのUI一つとってもきめ細やかに行動経済学の知識を活用しています。

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