独IFO業況指数、6月は予想以上に上昇 景気底入れ観測

6月24日、 独IFO経済研究所が発表した6月の業況指数は88.4で前月の87.5から予想以上に上昇した。フランクフルトで2019年1月撮影(2025年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
Maria Martinez
[ベルリン 24日 ロイター] - 独IFO経済研究所が24日発表した6月の業況指数は88.4で前月の87.5から予想以上に上昇した。サービス部門が最も改善した。
ロイターがまとめたアナリストの予想は88.2だった。
IFOのクレメンス・フュースト所長は「ドイツ経済は徐々に自信を取り戻しつつある」と述べた。
期待指数は89.0から90.7に上昇した。コメルツ銀行のチーフエコノミスト、ヨルグ・クレーマー氏は、メルツ政権の財政拡張政策やユーロ圏の金利低下が寄与したと指摘し、「6カ月連続の指数上昇は景気の底を脱したという明確なシグナルだ」と述べた。
現況指数は86.1から86.2へとわずかな上昇にとどまった。ハウク・アウフホイザー・ランペのエコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は、イランとイスラエルの交戦、米国によるイラン核施設攻撃など、中東情勢の悪化が一因と指摘した。
前日発表された6月のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は、新規受注が3年以上ぶりの大幅な伸びを示した製造業がけん引し、好不況の分かれ目となる50を2カ月ぶりに回復した。