その本はアルゴリズムに「読まされて」いる──「権威主義的な読書リスト」が役立つ理由とは
いま、海外文学はコクトーの『恐るべき子供たち』と『史記』、日本文学は『源氏物語』です。『源氏物語』は原文で読んでいて、ちょうど柏木が死ぬところです。人生で『源氏物語』を読み切ることがあるとは思っていませんでしたが、地道に1日15分ずつ読んでいたら、ちゃんと終わるんだ、と自分でも驚いています。
社会科学はマクルハーンの『グーテンベルクの銀河系』と、西田幾多郎の論文集。西田幾多郎は全然分からないので、参考書を10冊くらい併せて読んでいます。詩集は、ずいぶん前に亡くなった崔華國(さい・かこく)という詩人の作品ですが、これが素晴らしくて、はまっています。
――最後に読書のハードルを下げる工夫はありますか?
読書は動画や音声の視聴のように「ながら」ができないメディアです。しかし、オーディオブックであれば混雑した電車のなかでも〈読書〉ができますよ。
私のお気に入りは、俳優の江守徹が朗読したオーディオブック版の中島敦『山月記』(新潮社)です。文字で読んだときよりも、作品の空気が理解できました。いろんな人に勧めていますが、好評です。
古典は、古今東西、あらゆる人たちが「いい」と認めてきた作品です。自分の判断力など、大してあてになりません。しかし、時間ほど、世の中に信用できる批評家はいません。
ハードルが高いと思っても、頑なに否定せず、少しくらい試してみてもいいのではないでしょうか? 本を読むとは、結局、人類を信じるということです。
近藤康太郎(こんどう・こうたろう)
朝日新聞編集委員/作家。著書に『三行で撃つ』(CCCメディアハウス)、『アロハで田植え、はじめました』(河出書房新社)他多数。朝日新聞紙面では、名物コラム「多事奏論」を担当する他、5月より「新聞記者の文章術」がはじまる。
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