最新記事
経営

最良のフォーメーションとは? サッカーに学ぶ「人事戦略の極意」8カ条

WHAT CEOS CAN LEARN FROM THE WORLD CUP

2023年1月12日(木)14時45分
ボリス・グロイスバーグ(ハーバード・ビジネススクール経営学教授)、サーシャ・シュミット(WHUオットー・バイスハイム経営大学院スポーツ経営センター長)、アブヒジット・ナイク(ファンドフィーナ社リスク・データ責任者)、ハリー・クルーガー(バイエルン・ミュンヘン戦略・事業開発担当)

2. 希少価値を理解すること。サッカー選手に左利きはめったにいない。だから数少ない左利きの選手を獲得して、最高の選手に育成することを心がければ、ライバルチームに対して大きな優位性を確保できるはずだ。同じように、組織に欠けているスペシャリストを採用して育成すれば、いざというときに重要な役割を果たしてくれるだろう。

3. 組織構造を重視すること。人材は重要だが全てではない。ブンデスリーガでは、戦い方に安定と柔軟性をもたらす4-5-1のフォーメーションが最強の結果をもたらす。ビジネスでも、組織構造をクリエーティブに考えることが重要になる。

4. アジェンダを設定して、チームをまとめ上げ、メンバーのモチベーションを高めること。この3つのプロセスを軽視してはいけない。コーチングやリーダーシップやマネジメントは重要な役割を果たす。

5. 常識に疑問を投げかけること。25年前、MLB(米大リーグ)で年俸は最低レベルで、成績も冴えないチームだったオークランド・アスレチックスは、新たにゼネラルマネジャー(GM)に就任したビリー・ビーンの下で大変身を遂げた。ビーンはデータを駆使して選手獲得戦略を大幅に見直し、極めて費用対効果の高いチームをつくり上げた。

経営者もデータを賢く活用すれば、それまで見えなかった人材獲得の可能性が見えてくるはずだ。

230117p40_WCEO_02.jpg

SITADE/GETTY IMAGES

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本の小説36
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月16日/23日号(9月9日発売)は「世界が尊敬する日本の小説36」特集。優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、「サハリン1」巡り米国と協議深める用意=外

ビジネス

ベン&ジェリーズ共同創業者が退任、親会社ユニリーバ

ビジネス

NXHD、通期業績予想を再び下方修正 日通の希望退

ワールド

訪日外国人、16.9%増で8月として初の300万人
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 2
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 9
    「なにこれ...」数カ月ぶりに帰宅した女性、本棚に出…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中