最新記事

DX

DXには日本の生き残りがかかっている──確実に訪れる変化への対応に必要なもの

2021年6月10日(木)06時55分
flier編集部

「世界の知性」が書く本から未来のヒントを得る

── 鉢嶺さんは20年間毎年100冊以上の本を読まれるほどの読書家で、『役員になれる人の「読書力」鍛え方の流儀』も執筆されています。これまで読まれた本のなかで、先を見通す力や戦略眼を養うのに役立った本は何でしたか。

「2050年の世界はこうなる」といった未来予測の本は、できるだけ数多く読むようにしています。

たとえば、『2052―今後40年のグローバル予測』『2050年の世界 英『エコノミスト誌』は予測する』などから、今後どんな世の中になっていくかをインプットしてきました。そうすれば、未来に対し当事者意識をもてるようになり、それを踏まえて自分たちはどう動くかをシミュレーションしやすくなります。

また、「世界の知性」と呼ばれる人たちの思考にはできるだけふれるようにしています。たとえば、歴史学者で、世界的ベストセラー『サピエンス全史』や『ホモ・デウス』の著者であるユヴァル・ノア・ハラリ氏。それから、共有型経済の台頭を予測した、文明評論家のジェレミー・リフキン氏などです。

コスト(限界費用)が限りなくゼロに近づき、モノやサービスが無料化することで企業の利益は消失し、資本主義は衰退を免れない――。そんな未来図を描いた『限界費用ゼロ社会』も洞察に富んだ一冊でした。

210608fl_hn02.jpg

サピエンス全史(上)
著者:ユヴァル・ノア・ハラリ
翻訳:柴田裕之
出版社:河出書房新社
flierで要約を読む

210608fl_hn03.jpg

ホモ・デウス(上)
著者:ユヴァル・ノア・ハラリ
翻訳:柴田裕之
出版社:河出書房新社
flierで要約を読む

限界費用ゼロ社会 〈モノのインターネット〉と共有型経済の台頭
著者:ジェレミー・リフキン
翻訳:柴田裕之
出版社:NHK出版
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

── 最後に、鉢嶺さんの今後のビジョンを教えてください。

2030年までに日本の DXを成功させることです。これが私たちの会社としての最大のミッションでもあり、社会の要請でもあります。このミッションを成し遂げることが、私がこの世に生を受けた理由であり、これを成し遂げないと死ねないと思っているんです。

未来に起こる変化は確実なものになりつつあります。その変化に対して前向きでありたいですし、そんな企業を一社でも多く増やせたらと思います。


鉢嶺登(はちみね のぼる)

デジタルホールディングス代表取締役会長。早稲田大学商学部を卒業後、森ビルに入社。その後、1994年にオプト(現:デジタルホールディングス)を設立した。2015年に持ち株会社体制へ移行し、代表取締役社長グループCEO(最高経営責任者)に就任。20年4月より現職。20年7月、デジタルホールディングスに商号変更。DX支援会社の株式会社デジタルシフトの代表取締役会長を兼務。著書は『ビジネスマンは35歳で一度死ぬ』『GAFAに克つデジタルシフト経営者のためのデジタル人材革命』など。

flier編集部

本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。

通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

flier_logo_nwj01.jpg

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

イラン、米提案の停戦計画は「過度」 ホルムズ海峡の

ビジネス

メタ、複数部門で数百人を削減へ リアリティ・ラボな

ワールド

イラン、米停戦案に「前向きでない」 パキスタン経由

ワールド

米国防総省、軍需品増産で防衛3社と枠組み合意 ロッ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 2
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「日本産ミュージカルの夢」に賭ける理由【独占インタビュー】
  • 3
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆保険」を達成した中国の医療保険の実態とは
  • 4
    「有事の金」が下がる逆説 イラン戦争で市場に何が…
  • 5
    デンマーク王妃「帰郷」に沸騰...豪州訪問で浮かび上…
  • 6
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 7
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 8
    地上侵攻もありえる...イラン戦争が今後たどり得る「…
  • 9
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 10
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 1
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 3
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 6
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 9
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 10
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中