最新記事

パンデミック

世界第3位クルーズ船運行会社CEO、手元資金は十分と強調

2020年5月10日(日)08時23分

世界第3位のクルーズ船運航会社ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスのフランク・デルリオ最高経営責任者(CEO)は7日、新型コロナウイルスの影響で収入がない状態が続いても、手元資金35億ドルで「少なくとも18カ月」は事業を継続できるとの認識を示した。写真はキューバのハバナに到着するノルウェージャン・クルーズラインの船。2017年3月撮影(2020年 ロイター/Alexandre Meneghini)

世界第3位のクルーズ船運航会社ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスのフランク・デルリオ最高経営責任者(CEO)は7日、新型コロナウイルスの影響で収入がない状態が続いても、手元資金35億ドルで「少なくとも18カ月」は事業を継続できるとの認識を示した。

同CEOはロイターとの電話インタビューで「収入ゼロの状態でも少なくとも18カ月の運転資金をカバーするのに十分な額だ。12カ月ではない、18カ月だ」と語った。

米フロリダ州マイアミを本拠とするノルウェージャン・クルーズラインは前日の6日、新株と社債発行などで24億ドルの資金調達を完了。新型コロナウイルスの感染拡大による長期運休を乗り切るのに必要な資金を確保した。

「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による運休が1年半以上、2022年まで続くというのでなければ、われわれは素晴らしい財務状態にある。長期の休業状態を乗り切り、強い体力で事業を再開できるだ資金と流動性がある」と、デルリオCEOは語った。

デルリオ氏は、今年第3・四半期(7─9月期)中に運航を再開したいと述べた。アジアでクルーズ船の需要は高いという。

世界最大手の競合カーニバルは4日、政府当局との調整をが必要としながらも、8月1日から一部クルーズ船の運航を再開する予定とした。

Helen Coster Joshua Franklin

[ニューヨーク ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・自粛警察、梨泰院クラブ、セレブのSTAY HOME 新型コロナが暴く日米韓の国民性
・東京都、新型コロナウイルス新規感染36人確認 7日連続で100人以下
・ロックダウンは必要なかった? 「外出禁止は感染抑制と相関がない」と研究結果
・コロナ独自路線のスウェーデン、死者3000人突破に当局の科学者「恐ろしい」


20050512issue_cover_150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インドネシアのAI国家戦略、「ソブリンAIファンド

ワールド

米韓大統領が25日に会談、安全保障・経済分野を協議

ワールド

豪企業信頼感指数、7月は約3年ぶり高水準 サービス

ワールド

メキシコ、トマトに最低輸出価格設定 米の2国間合意
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入する切実な理由
  • 2
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客を30分間も足止めした「予想外の犯人」にネット騒然
  • 3
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 4
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    なぜ「あなたの筋トレ」は伸び悩んでいるのか?...筋…
  • 7
    【徹底解説】エプスタイン事件とは何なのか?...トラ…
  • 8
    「靴を脱いでください」と言われ続けて100億足...ア…
  • 9
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 10
    「古い火力発電所をデータセンターに転換」構想がWin…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 5
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 7
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 8
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中