最新記事

金融

ドイツ銀行、投資銀行部門を大規模リストラ 世界で1万8千人が失業した日

2019年7月9日(火)17時55分

ドイツ銀行が株式取引事業の全面撤退を含めた投資銀行部門の大規模リストラによって、1万8000人を削減する方針を打ち出した。写真はニューヨークのドイツ銀支店から、封筒を手に立ち去る男性(2019年 ロイター/Andrew Kelly)

ドイツ銀行が7日、株式取引事業の全面撤退を含めた投資銀行部門の大規模リストラによって、1万8000人を削減する方針を打ち出した。これを受けて早くも週明け8日には、世界で最初に営業時間を迎えたシドニーや香港を皮切りに、各地の拠点で対象となった社員が同行のロゴが入った封筒を手渡された後、職場に別れを告げる光景が見られた。封筒には人事部からの解雇通告とそれに伴う具体的な条件が記載された書類が入っていたのだ。

香港オフィスを去ることになったあるバンカーは「何か働き口があるなら教えてほしい」と切実な口調だった。別の3人は、ドイツ銀の看板脇で記念撮影した後、互いに抱き合い、タクシーを拾って姿を消した。

解雇された株式トレーダーは「株式市況はそれほど好調ではない以上、同じ職種を見つけるのは難しいかもしれない。でも何としなければ」と前を向いた。

ウォール街の同行オフィスでは、リストラ対象の社員に対して食堂に集まるよう指示が出された。それ以外の社員は東部時間午前11時半まで食堂は使えないとの通知が、ロビーに掲示された。

複数の関係者はロイターに、食堂で対象者数百人が解雇の事実を告げられるとともに、退職手当に関する詳しい説明を受けたと話した。

解雇された社員の1人はロイターに、数週間前から予想はされていたと打ち明けつつ、「みんな次にどうするか計画を練っていたが、市場環境は厳しい」と不安げだった。

香港のオフィスからリストラされた社員がいなくなってからしばらくすると、英金融街シティーにあるオフィスでも、何人もが会社を去る様子が目にされた。ロンドンはニューヨークと並び、最も削減数が多いと見込まれている。

IT関連の業務に従事していた1人が「けさ解雇された。ごく短時間のミーティングがあっただけだった」と言い残していなくなったのと入れ替わるように、ゼービング最高経営責任者(CEO)がメディアへの説明のためにオフィスに入っていった。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ホルムズ海峡の制限なき再開を最優先=報

ワールド

トランプ氏、対イラン「レッドライン」変わらず レバ

ワールド

ロシア、日本大使呼び抗議 ウクライナ無人機企業出資

ビジネス

FRB、利上げの可能性示唆 中東戦争のインフレ影響
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 2
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 3
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命防衛隊と消耗戦に
  • 4
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 5
    キッチンスポンジ使用の思いがけない環境負荷...マイ…
  • 6
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 7
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 8
    アメリカとイランが2週間の停戦で合意...ホルムズ海…
  • 9
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 10
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 4
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 9
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 10
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中