コラム

ワクチン接種が進まない日本へ送るアメリカ人の応援歌

2021年06月02日(水)15時00分

最近、米国務省は新型コロナウイルスの感染状況を理由に、日本を「渡航中止」勧告の対象に加えた。このニュースを知ったとき、私はメンツの件でたしなめられたときのことを思い出した。米国務省の今回の措置に対して、日本人は国際社会で恥をかかされたと感じたのではないか。

もしそうであれば、日本はメンツをつぶされたことで、ワクチン接種の推進にいよいよ本腰を入れるだろう。そもそも、日本は既に3億6400万回分のワクチンを確保している。これは、日本社会が集団免疫を達成するのに十分な量だ。

私が東京で気に入った場所の1つが、早朝の築地市場だった。この市場の跡地が大規模接種会場として利用される計画だという。そして、六本木で妻を驚かせた日本人のテキパキとした仕事ぶりが、ワクチン接種でも存分に発揮され始めるだろう。

日本はワクチン接種の遅れが原因でメンツを失ったかもしれないが、必ず巻き返すと、私は思っている。

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サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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