コラム

群馬ファンの僕がメディアに言いたいこと(パックン)

2021年11月30日(火)17時00分

もちろん、主流メディアはしっかり裏取りをして、報道価値を検証してから伝える情報がほとんどだと思うが、ところどころでその作業がおろそかになる話題もあるようだ。そして、無害なものももちろんあるが、誤解、誤報、印象操作などに当たるケースもある。

魅力度ランキングも一見軽そうなネタだが実害もあるかもしれない。いや、知事の血圧とかの心配ではない。例えば、この魅力度ランキングが本当の魅力度だと勘違いした地域はランキング上昇のため、知名度アップ策に全力投球するかもしれない。それで、もっと注力するべきことーー地域の人材育成、環境の保護、起業の支援、福祉の強化、経済の促進、文化の発展などーーがなおざりにされたら大損だ。

群馬県もこの調査をあまり気にしないで本当の魅力を伸ばす方に集中してほしい。そうすれば、「魅力度ランキング」は動かないかもしれないけど、「実際の魅力」は絶対に増す。そして、それを測る本物の都道府県魅力度ランキングがあったら、群馬県もいつか......トップ50に入るのも夢じゃないからね!

追伸:冗談です。僕は餃子も、軽井沢も、ほうとうも大好きな群馬ファンですよ!

プロフィール

パックン(パトリック・ハーラン)

1970年11月14日生まれ。コロラド州出身。ハーバード大学を卒業したあと来日。1997年、吉田眞とパックンマックンを結成。日米コンビならではのネタで人気を博し、その後、情報番組「ジャスト」、「英語でしゃべらナイト」(NHK)で一躍有名に。「世界番付」(日本テレビ)、「未来世紀ジパング」(テレビ東京)などにレギュラー出演。教育、情報番組などに出演中。2012年から東京工業大学非常勤講師に就任し「コミュニケーションと国際関係」を教えている。その講義をまとめた『ツカむ!話術』(角川新書)のほか、著書多数。近著に『パックン式 お金の育て方』(朝日新聞出版)。

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