- HOME
- コラム
- 欧州インサイドReport
- 「違法な取り立て」に心折れ、自殺者も...富士通の…
「違法な取り立て」に心折れ、自殺者も...富士通のシステムが招いた巨大「冤罪」事件に英国民の怒りが沸騰
システムに欠陥があることを抱え込んだのは誰なのか
英国国教会の司祭でもあるヴェネルズ氏はホライズンの欠陥を調査するよう圧力を受けていた。富士通は1998年、ホライズンを開発した英国企業ICLを完全子会社化した。68年に世界の主要メーカーに対抗できる英国のコンピューター産業を育てるため設立されたICLは大型コンピューターシステムやソフトウェアなどを手掛けていたが、国際競争力を失っていた。
富士通英国ソフトウェア・サポート・センターに01~04年にかけ勤務したリチャード・ロール氏の証言では一晩で50万件もの修正が行われることが度々あった。ロール氏は「ホライズンがクソだということはみんな知っていた。システムを一から書き直す必要があったが、そのようなことは起きなかった。そのための資金もリソースもなかったからだ」という。
ポストオフィス最高顧問弁護士の依頼でホライズンの調査を担当した法廷監査事務所セカンドサイト社長だったロン・ワーミントン氏は筆者に「富士通はICLを買収した時に問題(ホライズン)を受け継いだ。それはひどいものだった。修復されたバグやエラーに関する情報を抱え込んだ責任がいったい誰にあるのか私には分からない」と打ち明けた。
問題の核心はここにある。「システムに欠陥があることを抱え込んだのは誰なのか責任の所在が明らかになることを願っている。富士通が自主的にホライズンの欠陥のため冤罪に苦しんだ被害者に名誉ある補償を行えば、非常に好意的に受け止められるだろう」。富士通にはまだそうする機会が残されているが、もう時期を失したのかもしれない。

アマゾンに飛びます
2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員
-
「カスタマーサクセス~外資系企業を中心に採用の支援~」/業界未経験OK/留学・海外生活経験、外国籍など活躍中
株式会社キャリアクロス
- 東京都
- 年収400万円~500万円
- 正社員
-
大手町駅徒歩5分 外資系インフラベンダーPM
株式会社スタッフサービス ITソリューション
- 東京都
- 月給23万5,000円~
- 正社員
-
グラフィックデザイナー/外資系大手ブランド多数/百貨店、商業施設、店舗SPツール・展示会用パネル等
株式会社ユウクリ
- 東京都
- 月給21万円~28万円
- 正社員 / 派遣社員