コラム

領土は売買できるもの――「トランプ新世」の価値観に対応せよ

2025年03月28日(金)18時00分

日本は明治以来、列強が時代に合わせて打ち出した概念を絶対的なものと崇拝し、その概念の枠内で精緻な議論、時にどちらの解釈が正しいかをめぐってつかみ合いの争いを展開してきたが、今はそれではいけない。世界の枠組み、世界を動かす理念づくりに自ら参画・提案していく必要がある。例えば北方領土を実質的に購入するようなアイデアを提示すれば(それは新しいことではないが)、今のロシアはかなり動揺するだろう。


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プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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