「近代」を目指して日本が歩んだ道は間違っていない
今の世界で、多くの先進国は方向性を見失っている。民主主義はポピュリズムに変質し、資本主義は格差を広げるばかりだからだ。その中で、「近代」や資本主義を否定することが、一種の流行になっている。
もったいない。「近代」の産業革命が大きな中産階級を創出し、それが民主主義を支えてきたのだ。格差も、カネでカネを生む金融資本主義が生むもので、近代の産業革命はむしろ格差を縮小した存在だ。その近代を否定するのは、自分を足から食らっていくようなもの。まして日本では、欧米諸国ほど、金融資本主義は育っていない。
だからわれわれは、青年世代に育つ健全な感覚に期待しようではないか。あるポップ歌手はこう歌っている。
──もしも生まれ変わっても 私はわたしを生きたい いつかそう思えるようにMy Will 生きてゆこう──(大黒摩季「My Will ~世界は変えられなくても~」より)
2024年4月30日/5月7日号(4月23日発売)は「世界が愛した日本アニメ30」特集。ジブリのほか、『鬼滅の刃』『AKIRA』『ドラゴンボール』『千年女優』『君の名は。』……[PLUS]北米を席巻する日本マンガ
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
自民が下野する政権交代は再現されるか 2024.04.24
北朝鮮が舞い上がる「ウクライナ戦争特需」の注文主はロシア 2024.04.09
米ネオコン外交の終わりと日本の矜持 2024.03.30
ウクライナでロシアとNATOは直接対峙するか? 2024.03.09
南海トラフ巨大地震で日本を失わないために 2024.02.20
「トランプの逆襲」で世界はどうなる? 2024.02.08
「近代」が崩れゆく世界で、日本の青年は民主主義を守れるか? 2024.01.23