「近代」を目指して日本が歩んだ道は間違っていない
今の世界で、多くの先進国は方向性を見失っている。民主主義はポピュリズムに変質し、資本主義は格差を広げるばかりだからだ。その中で、「近代」や資本主義を否定することが、一種の流行になっている。
もったいない。「近代」の産業革命が大きな中産階級を創出し、それが民主主義を支えてきたのだ。格差も、カネでカネを生む金融資本主義が生むもので、近代の産業革命はむしろ格差を縮小した存在だ。その近代を否定するのは、自分を足から食らっていくようなもの。まして日本では、欧米諸国ほど、金融資本主義は育っていない。
だからわれわれは、青年世代に育つ健全な感覚に期待しようではないか。あるポップ歌手はこう歌っている。
──もしも生まれ変わっても 私はわたしを生きたい いつかそう思えるようにMy Will 生きてゆこう──(大黒摩季「My Will ~世界は変えられなくても~」より)

アマゾンに飛びます
2025年7月8日号(7月1日発売)は「トランプvsイラン」特集。「平和主義者」の大統領がなぜ? イラン核施設への攻撃で中東と世界はこう変わる
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
トランプ肝いりの「ステーブルコイン」でドル急落? 2025.07.01
人口減少の日本が取り入れたい、デンマーク式「財団企業」の賢い経営 2025.06.14
アメリカが経済協力から撤退した今、日本が世界のODAで旗を振れ 2025.05.27
米国債デフォルトに怯えるトランプ......日本は交渉カードに使えばいい 2025.05.13
安倍元首相ならトランプに助け舟を出す...正反対な石破首相はどうすべきか 2025.05.02
ウクライナ戦争は終わらない──ロシアを動かす「100年の恨み」の正体 2025.05.01
日本史上初めての中国人の大量移住が始まる 2025.04.26