- HOME
- コラム
- Edge of Europe
- スポーツを侵食する新時代ギャンブル
スポーツを侵食する新時代ギャンブル
僕の人生の中で、ギャンブルの規制緩和と蔓延はイギリスにおける大きな変化の1つだ(スポーツの賭けが盛んになったのはそのうちの1つの側面にすぎない。賭博ゲーム機の普及は全く別の問題だ)。より多くの人々が、より多くのものに賭けるようになっていて、その方法もテクノロジーも昔とまったく違うので、1世代前の賭け事とは比べることができない。
明らかに、ギャンブル依存症者は試合中に賭けることでさらに強い興奮を味わいたいとの欲求が抑えられなくなるだろう。そして予想に反した試合展開になっていくと、「取り戻してやる」という気持ちが強まり、理性が入り込む余地がないまま負けはますます大きくなり、ますますスピードを増す。
そして明らかに、ギャンブルは以前よりずっと手軽になった。賭け屋に行ったり、電話したりする必要すらない。パブから賭けられるだけではない。親戚の集まりの最中にトイレから、ディナーのテーブルからこっそりと、賭けることだってできる。あるいは例えば、みんなが寝静まっている時間に、オーストラリアの競馬や日本のJリーグの試合で賭けることもできる。
【参考記事】ケンブリッジ大学出版局が中国検閲受け入れを撤回
あるイギリスのブックメーカーを見てみたら、J2のレノファ山口対ザスパクサツ群馬戦の60種類もの賭けが提示されていた(「両チームが得点して群馬が勝つ」にオッズ7倍、など)。この両チームについていえば、イギリスにレノファ山口のファンがたくさんいるわけもなく、J2について少しでも知っている人間がいるとすら思えない。ギャンブル好きの人々がいるから、この賭けが存在するのだ。
僕が出会った若い男たちが問題を抱えたギャンブラーだとか、将来そうなりそうだと言うつもりはない。しかし彼らの文化的な「規範」は、ギャンブルをあまりやらない僕たち世代の大半のものと異なっているのは間違いない。彼らのうちある程度の確率の者が必要以上にギャンブルに走り、さらにそのうちのある程度の確率の者が完全に溺れてコントロールを失うだろう。とかくギャンブル産業は、「確率」から利益を吸い上げるのが得意なのだ。
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
ご登録(無料)はこちらから=>>
イギリスのパブで偶然出会った日本語ペラペラのイングランド人...さらに驚いた偶然は? 2025.07.19
イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる? 2025.07.12
ギネスが大流行? エールとラガーの格差って? 知られざるイギリスのビール事情 2025.07.05
築150年の家に住むと何が起こるのか...ビクトリア朝時代の住宅の窓をめぐる苦労 2025.06.26
住宅足りなすぎ高すぎで買えない問題と、それでも田園地帯をつぶしたくないイギリス人 2025.06.19
英首相邸への放火はロシアの危険な新局面? いや、「原点回帰」だ 2025.06.04
僕とクソダサいマイカップの抱腹絶倒で数奇な運命 2025.05.31
-
外資系企業の総務/メール室メイン/未経験歓迎 月23万円~港区 20代・30代活躍中/土日祝休み
グローブシップ・ソデクソ・コーポレートサービス株式会社
- 東京都
- 月給23万円~25万円
- 正社員
-
外資系企業オフィス運営の統括マネージャー 英語力活かせる/月38万円~/港区 20代・30代活躍中
グローブシップ・ソデクソ・コーポレートサービス株式会社
- 東京都
- 月給38万円~50万円
- 正社員
-
事務/英語が活かせる外資系企業でスカウト・データ管理/在宅週2OK その他オフィスワーク・事務
ランスタッド株式会社
- 東京都
- 月給31万5,000円
- 正社員
-
外資系企業の総務アシスタント 未経験歓迎 土日祝休み 港区 20代・30代活躍中/土日祝休み
グローブシップ・ソデクソ・コーポレートサービス株式会社
- 東京都
- 月給20万円~23万5,000円
- 正社員