欧州首脳、米ウクライナ首脳会談に同席へ ゼレンスキー氏を支援

8月17日、欧州諸国の首脳は、米ワシントンで18日に予定される米ウクライナ首脳会談に同席すると発表した。写真は英ウール近郊のボービントン・キャンプで、訓練中にウクライナ国旗を掲げるウクライナの兵士ら。2023年2月撮影(2025年 ロイター/Toby Melville)
Andrew MacAskill Tom Balmforth Max Hunder
[ロンドン/キエフ 17日 ロイター] - 欧州諸国の首脳は17日、米ワシントンで18日に予定される米ウクライナ首脳会談に同席すると発表した。トランプ米大統領がロシア・ウクライナ戦争終結に向けた迅速な和平合意を受け入れるよう、ウクライナに圧力をかける中、同国のゼレンスキー大統領の立場を支援する狙いがある。
トランプ氏は15日の米アラスカ州でのプーチン・ロシア大統領との会談後、停戦よりも和平合意を目指すという点でロシア寄りの姿勢を示し、ゼレンスキー氏に合意形成を迫っている。
18日の会談にはドイツのメルツ首相、フランスのマクロン大統領、スターマー英首相や欧州委員会のフォンデアライエン委員長らが参加し、和平合意の前に停戦で合意するよう求める意向だ。
トランプ氏は17日、「ロシアに関する大きな進展」とソーシャルメディアに投稿したが、詳細は明らかにしていない。
関係筋によると、アラスカでの米ロ首脳会談では、ロシアの主要な標的の一つである工業地帯ドネツク州全体をウクライナが割譲すれば、ロシアがほとんどの前線を凍結するという案について協議した。
米政権高官はウクライナの安全への保証も協議されたことを示唆した。
米政権のウィットコフ中東担当特使は17日、CNNの番組で、「われわれは米国が北大西洋条約機構(NATO)条約第5条のような保護を提供できるという譲歩を得られた」と述べ、これがウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を求める代わりになることを示唆した。
NATO条約第5条は集団防衛の原則を明記している。