台湾、26日に野党議員24人巡りリコール投票 中国当局も傍観せず

台湾立法院(国会)を巡り、全議員の約2割に当たる野党・国民党議員24人を対象に解職の是非を問う住民投票が7月26日実施される。写真はリコールを支持する人々。台北で19日撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
Yimou Lee Ben Blanchard
[台北 22日 ロイター] - 台湾立法院(国会)を巡り、全議員の約2割に当たる野党・国民党議員24人を対象に解職の是非を問う住民投票が26日実施される。
与党・民進党は昨年の総統選で勝利したものの、立法院では過半数を失った。国民党はそれ以来、政府が反対する法律を通過させ、予算を削減することで力を発揮。特に防衛費を増やす取り組みは複雑化している。
リコール(解職請求)を推進してきた市民団体は、これは「反共」運動であり、国民党が議員を中国に送り込み、防衛費を支持せず、立法院に混乱をもたらすことで台湾を裏切っていると非難している。
国民党はこうした主張を否定し、頼清徳総統の「独裁」を非難している。
こうした状況に中国も傍観しているわけではない。
台湾政策を統括する中国高官は6月、リコールは頼氏の「政治的企み」だと非難。担当部門の報道官も、頼氏は「民主主義を装った独裁を行っている」、「反対派を弾圧するためにあらゆる手段を用いている」と述べた。
リコール推進派は、中国当局者のこういった発言は自らの運動への追い風になると指摘。「国民党が共産党と一緒だということを示している。それはわれわれの助けになる」と語った。