米国務副長官、NATOの必要性を疑問視 投稿後に削除

米国務省ナンバー2のランドー副長官は11日、Xへの投稿で北大西洋条約機構(NATO)の必要性を疑問視した。ランドー氏はその後、投稿を削除した。ベルギー・ブリュッセルで4月2日撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)
Jonathan Landay
[ワシントン 12日 ロイター] - 米国務省ナンバー2のランドー副長官は11日、Xへの投稿で北大西洋条約機構(NATO)の必要性を疑問視した。ランドー氏はその後、投稿を削除した。
同氏は、米国のウィテカーNATO大使がインド太平洋地域で起きることは大西洋の安全保障にとって重要だと投稿したことに対し「(ウィテカー氏は)この問題に関する副長官委員会の会合について全く知らなかったようだ」と投稿。「NATOは、依然として問題を探し回っている解決策だ」と述べた。
ランドー氏が自身の投稿を一般に公開するつもりだったのか、ウィテカー氏の投稿を第三者に転送するつもりだったのかは不明。
国務省報道官は、ランドー氏の投稿について「短い個人的なやり取りを意図した、非公式の気軽なコメントだった」とし、同氏はNATOの改善と任務継続を望んでいると述べた。
ホワイトハウスのウェブサイトによると、副長官委員会は国家安全保障会議の下部組織で、国務省、国防総省などの省庁の副長官で構成される。
バイデン前政権は欧州の同盟国に対し、特に中国などインド太平洋地域の脅威への関心を高めるよう求めていたが、トランプ政権は欧州の同盟国に対し自国の安全保障を重視するよう促している。
オランダのハーグでは24日からNATO首脳会議が開催される。トランプ大統領は加盟国に防衛費を国内総生産(GDP)比5%に引き上げるべきだと主張しており、この問題が協議される見通し。