ブラジル中銀が1%利上げ、3会合連続 引き締めペース鈍化を示唆

ブラジル中央銀行は19日の金融政策委員会(COPOM)で、政策金利を100ベーシスポイント(bp)引き上げ、14.25%とすると決定した。写真は中銀の建物。ブラジリアで昨年12月撮影(2025年 ロイター/Ueslei Marcelino)
Marcela Ayres
[ブラジリア 19日 ロイター] - ブラジル中央銀行は19日の金融政策委員会(COPOM)で、政策金利を100ベーシスポイント(bp)引き上げ、14.25%とすると決定した。100bp利上げは3会合連続で、政策金利は2016年以来の水準となった。
ただ、中銀は景気減速の兆候を注視する中、次回の会合で利上げ幅を縮小する可能性を示唆した。
今回の決定は全会一致。ロイターのエコノミスト調査でも全員が100bp利上げを予想していた。
中銀は声明で「シナリオが予想通りに展開すれば、委員会は次回会合でより規模の小さい調整を予想している」とした。
バンコBMGのチーフエコノミスト、フラビオ・セラーノ氏は、中銀の声明を受け、次回会合で利上げペースが半分に減速するという自身の見方が裏付けられたとし、現在の引き締め局面は5月の50bp利上げで打ち止めになると予想した。
中銀は米国の経済政策や景気見通し、特に貿易政策とその影響を巡る不確実性により、世界経済の環境は依然として厳しい状況にあると指摘した。
国内経済については「成長鈍化の初期の兆しが見られるものの、経済活動と労働市場に関する一連の指標は力強さを示している」とした。
最新の経済情勢を反映し、今年のインフレ率予測を1月時点の5.2%から5.1%に引き下げた。
現在の金融政策決定の影響を最も受ける2026年第3・四半期のインフレ率は3.9%と予想。従来見通しは4.0%だった。