ニュース速報
ワールド

ブラジル中銀が1%利上げ、3会合連続 引き締めペース鈍化を示唆

2025年03月20日(木)12時03分

 ブラジル中央銀行は19日の金融政策委員会(COPOM)で、政策金利を100ベーシスポイント(bp)引き上げ、14.25%とすると決定した。写真は中銀の建物。ブラジリアで昨年12月撮影(2025年 ロイター/Ueslei Marcelino)

Marcela Ayres

[ブラジリア 19日 ロイター] - ブラジル中央銀行は19日の金融政策委員会(COPOM)で、政策金利を100ベーシスポイント(bp)引き上げ、14.25%とすると決定した。100bp利上げは3会合連続で、政策金利は2016年以来の水準となった。

ただ、中銀は景気減速の兆候を注視する中、次回の会合で利上げ幅を縮小する可能性を示唆した。

今回の決定は全会一致。ロイターのエコノミスト調査でも全員が100bp利上げを予想していた。

中銀は声明で「シナリオが予想通りに展開すれば、委員会は次回会合でより規模の小さい調整を予想している」とした。

バンコBMGのチーフエコノミスト、フラビオ・セラーノ氏は、中銀の声明を受け、次回会合で利上げペースが半分に減速するという自身の見方が裏付けられたとし、現在の引き締め局面は5月の50bp利上げで打ち止めになると予想した。

中銀は米国の経済政策や景気見通し、特に貿易政策とその影響を巡る不確実性により、世界経済の環境は依然として厳しい状況にあると指摘した。

国内経済については「成長鈍化の初期の兆しが見られるものの、経済活動と労働市場に関する一連の指標は力強さを示している」とした。

最新の経済情勢を反映し、今年のインフレ率予測を1月時点の5.2%から5.1%に引き下げた。

現在の金融政策決定の影響を最も受ける2026年第3・四半期のインフレ率は3.9%と予想。従来見通しは4.0%だった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国軍、台湾包囲の大規模演習 実弾射撃や港湾封鎖訓

ワールド

和平枠組みで15年間の米安全保障を想定、ゼレンスキ

ワールド

トルコでIS戦闘員と銃撃戦、警察官3人死亡 攻撃警

ビジネス

独経済団体、半数が26年の人員削減を予想 経済危機
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中