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NY外為市場=ドルが対円・ユーロで上昇、貿易摩擦巡る懸念再燃

2025年07月12日(土)06時03分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロを含む主要通貨に対して上昇した。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 11日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロを含む主要通貨に対して上昇した。トランプ米大統領がカナダや他の主要貿易相手国に新たな関税を通告したことで、貿易摩擦を巡る懸念が再燃した。

トランプ大統領は10日、カナダから輸入される製品に35%の関税を課すとする書簡を公表した。欧州連合(EU)にも11日までに書簡が送られるとみられる。また、ブラジルに対しても50%の関税を課すと表明した。

ロンドンのオンライン証券会社ペッパーストーンの市場アナリスト、マイケル・ブラウン氏は、トランプ大統領が10日、大半の貿易相手国に対し15%または20%の一律関税を課す考えを示したことで、「関税を巡る不安が再び高まっている」と指摘。ただ、「全体的には為替市場で見られる動きは比較的抑制されており、足元のレンジは当面維持されているようだ」と述べた。

市場は、8月1日の「相互関税」の発動期限が最終的なものかどうかについても依然として神経質になっているもよう。

ドル/円0.79%高の147.4円。週間では約2%上昇し、昨年12月序盤以来の上昇幅となる見通し。

ドルは対スイスフランでは0.79695フランと横ばいで推移した。

ユーロは0.1%安の1.1688ドルとなった。

カナダドルは対米ドルで弱含み、0.11%安の1米ドル=1.3672カナダドルとなった。

主要通貨に対するドル指数は0.28%高の97.85。それでも同指数は、年初来では約10%下落している。

英ポンドは0.54%安の1.35050ドルと、2週間ぶりの安値を付けた。英国立統計局(ONS)が発表した4月の財(モノ)の貿易統計によると、対米輸出は41億ポンド(56億ドル)と前月から20億ポンド減少した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.7%高の11万8832ドルと、再び最高値を記録した。

ドル/円 NY終値 147.40/147.43

始値 146.79

高値 147.51

安値 146.78

ユーロ/ドル NY終値 1.1689/1.1691

始値 1.1693

高値 1.1713

安値 1.1675

ロイター
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