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午後3時のドルは143円半ば、リスク回避でドルと円に買い集中

2025年06月13日(金)15時56分

 6月13日 午後3時のドルは、前日ニューヨーク市場終盤の水準とほぼ変わらずの143円半ばで取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)

Shinji Kitamura

[東京 13日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日ニューヨーク市場終盤の水準とほぼ変わらずの143円半ばで取引されている。イスラエルのイラン攻撃を受けてリスクオフムードが一気に高まり、ドルと円、スイスフランなどの逃避通貨が一斉に買われた。

ドルが動き始めたのは、攻撃の一報が入ってきた午前9時過ぎ。初期反応はリスク回避の円買いが優勢で、ドルは早朝の143円半ばから142円後半へ急落し今月5日以来1週間ぶり安値を更新した。

その後、攻撃の詳細などが明らかになるにつれドルは次第に反発へ転じた。「有事のドル買い圧力」(国内銀アナリスト)が強まる形となり、発生直後は上昇していたユーロが1.16ドル前半から1.15ドル前半まで反落したほか、主要6通貨に対するドルの値動きを示すドル指数も3年ぶり安値から切り返した。

対ドルでは反落した円だが、それ以外の通貨に対して買われる展開は変わらなかった。豪ドルは93円後半から92円前半へ、英ポンドも195円前半から193円後半へ下落した。

円とドルがともに全面的に上昇したことで、ドル/円は買いがぶつかり合う形で売買が交錯。午後には143円後半まで切り返す場面もあったが、方向感に欠きつつ大きく上下する展開が続いた。

市場では、中東情勢の行方に強い関心が寄せられている。「イランの報復攻撃や周辺国への戦火拡大懸念、対イラン強硬姿勢のトランプ米大統領の反応、原油生産や価格上昇など、影響を現時点で読み切るのは極めて難しい」(日本総研副主任研究員の松田健太郎氏)として、事態の推移を見極めたいとの声が多く上がっていた。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 143.53/143.54 1.1528/1.1531 165.49/165.51

午前9時現在 143.08/143.10 1.1609/1.1610 166.11/166.12

NY午後5時 143.47/143.52 1.1583/1.1587 166.19/166.27

ロイター
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