世界一人口が増えているのはイスラム教徒――若さと出生率の高さで世界を席巻する勢い
Islam Is World's Fastest-Growing Religion

サウジアラビアの聖地メッカの大モスクで、毎年恒例のハッジ巡礼の礼拝を行うムスリムたち
<人口比で減り続けるキリスト教徒に対し、増えているのはイスラム教徒。この巨大な人口変動は国際関係や各国社会に大きな影響を及ぼす>
2010年から2020年にかけて、イスラム教は世界の主要宗教の中で最も急速に成長した。アメリカのシンクタンク、ピュー・リサーチ・センターが6月9日に発表した推計だ。
この10年間で、世界のムスリム人口は3億4700万人増加し、キリスト教徒の増加数(1億2200万人)を大きく上回った。世界人口に占めるキリスト教徒の割合は実際には減少しており、人口全体の増加ペースに追いつけなかった。2番目に増加したのは、宗教を持たない人々だった。
◾️激増し、キリスト教と並ぶ勢い
*Chinese folk R.は中国の民間信仰のことと思われる
なぜ重要なのか
イスラム教の急成長は、世界の宗教構成における大きな人口動態の変化を反映している。その動向は移民、国際関係、国内外の社会構造に影響を及ぼすため、理解することが極めて重要だ。専門家は、ムスリムの高い出生率と若い平均年齢がこの増加を後押しし、キリスト教徒とイスラム教徒の人口差を縮めたと指摘している。
知っておくべきこと
ピュー・リサーチ・センターによると、同期間に世界のムスリム人口は約20億人に達し、世界人口に占める割合は23.9%から25.6%に増加した。
キリスト教徒の割合は30.6%から28.8%に低下した。