最新記事

ビジネス

もう現代人の「タイパ」欲求は止まらない...そこで使える「ショート動画」ビジネス術

2022年7月21日(木)20時35分
flier編集部
天野彬氏

天野彬氏(世界文化社提供)

<『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる』著者・天野彬氏に聞く、ショート動画・TikTokの未来像とビジネスへの活用術>

※このインタビュー記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。

「TikTok売れ」という現象が若者を中心に巻き起こる中、TikTokを利用したことがないという層も、年上の世代になるほど増える傾向にあります。

今、TikTokに代表されるショートムービーがなぜ支持されるのか。人々が高いタイムパフォーマンスを求めるトレンドは必然なのか。

長年SNSマーケティングに関するリサーチやコンサルティングに携わってきた電通メディアイノベーションラボ主任研究員、天野彬さんの新著『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる』はそうした気になる疑問につぶさに答えてくれています。

ビジネスで使えるTikTok活用術をまとめた新著について、インタビューで伺いました。

◇ ◇ ◇


TikTokを使わない世代へ

── これまでもSNSに関する著作を手掛けられています。新著の位置付けや着想の背景についてお教えください。

最初の単著にあたる2017年刊行の『シェアしたがる心理』では、人々がスマートフォンを持ち、SNSを使うようになって、世の中のコミュニケーションや企業のマーケティング活動はどのように変化するかを解説しました。

2019年に刊行された2冊目の『SNS変遷史』では、人々がSNSを欠かせなくなるにいたる経緯やその手段の変化を追い、歴史をひも解きました。

そして本書『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる』(以下、本書)では、SNSの中でも近年急速に普及しているTikTokをはじめとしたショートムービーについて取り上げています。本書の企画が持ち上がった2020年ごろ、ショートムービーの影響力はすでにかなり大きくなっていましたが、2022年現在ますます強まっている印象を受けます。

本書では、SNSの世界で今何が起きているのかを客観的に分析しつつ、そこで勃興するユースカルチャーといった手触りのあるテーマにも触れています。そしてそれを踏まえることで見えてくる、企業やメディア、出版社、そして一般ユーザーがSNSをどのように使うと効果的かという点にも踏み込んでまとめました。

その意味で、本書は私の過去の著作で論じてきたSNSマーケティング論の集大成になると位置付けています。

新世代のビジネスはスマホの中から生まれる
 ショートムービー時代のSNSマーケティング

 著者:天野彬
 出版社:世界文化社

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

SNS変遷史
「いいね!」でつながる社会のゆくえ
』(イースト新書)
 著者:天野彬
 出版社:イースト・プレス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

シェアしたがる心理
~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

 著者:天野彬
 出版社:宣伝会議

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

── 主にどのような読者層を想定されていますか。

マーケティング、販促、広報など、普段仕事でSNSを使う機会がある方にとって、お役に立てる書になっていると自負しています。特に、TikTokの何が熱狂的に受け入れられているのかについて、まったく利用したことがない方を念頭に置きながら、分かりやすく解説しました。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、「グローバルサウスと連携」 外遊の成果強

ビジネス

アングル:閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減と本土への

ビジネス

アングル:中国減速、高級大手は内製化 岐路に立つイ

ワールド

米、原発燃料で「脱ロシア依存」 国内生産体制整備へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元カレ「超スター歌手」に激似で「もしや父親は...」と話題に

  • 4

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表.…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 9

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 10

    マフィアに狙われたオランダ王女が「スペイン極秘留…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中