コラム

元Googleの大物研究者がリクルートのAI研究トップに就任する意味

2015年11月05日(木)16時51分

 果たしてリクルート本体に、ここまでの強い意思があるのかどうか。

 すべてのサービスを一から再構築しようとすれば、大変な軋轢を社内に生むことになる。一般的な日本企業なら成功体験に縛られてサービスの一からの再構築は無理だろう。

 ただリクルートは、紙のメディアからオンラインメディアへの痛みの伴う変革をやってのけた実績を持つ、日本でも数少ない会社の1つだ。リクルートなら、オンラインメディアからAIをベースにしたサービスへの、さらなる変革もやってのけるかもしれない。

 Google、Facebookと並ぶ世界のAI先端企業の1社になることができるのだろうか。今後のリクルートの動きに注目したい。

プロフィール

湯川鶴章

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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