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魅惑の摩天楼、香港フォト通信

マリエ|香港

コロナ禍でも不況知らず、東京を完全に抜いた香港のアート市場

(筆者撮影)

香港の主な産業といったら誰もがとっさに思い描くのは金融と不動産。

しかし、実は香港はアジアのアートの中心という側面も持っている。

「ええ~? かつてゴッホの絵画などを買いあさってアート市場で存在感を示していたのは日本だったじゃない」

と思う私はどうやら大変古い人間みたい。

村上隆を世に送り出した国際的メガアートギャラリー、ぺロタンへ

先日フランスの国際的メガギャラリーのぺロタンの「ぺロタン香港」へと連れて行っていただき、色々と興味深いお話を聞く機会に恵まれたので、ちょっとご紹介。

うかがった日は丁度、村上隆率いる総合商社「Kaikai Kiki」に所属する日本人アーティストの作品がメインで、ある部屋にかなり小ぶりの作品20点ほどが飾ってあった。1点200万円前後だったと記憶している。全て完売だって。

うわ、凄い!

hkart02.jpg正面から見て右側、村上隆の作品、約5000万円、売約済み(筆者撮影)

hkart03.jpg

(筆者撮影)

サンフランシスコを拠点に独特な世界観を展開するマギー。
無機質なインテリアにしっくり来るテイストで日本人に人気ですね。
2000万円前後だとか。もちろん売約済み。

nkart04.jpg(筆者撮影)

韓国の現代アートに大きな影響を与えたパクソボ。
2000万円前後だったかな?

世の中コロナで消耗している中、数千万単位の絵がさくさくと売れていくなんて。
コロナ不況とは無縁なラグジュアリーな別世界を目にして衝撃的だった。

nkart05.jpg

(筆者撮影)

アートの拠点へと変貌した香港

ニューヨーク、ロンドンに続いて世界的メガギャラリーが多いのは香港である。
世界最大規模の現代アートフェア、アートバーゼルが開かれるのはスイス、マイアミ......
アジアでは東京では無く香港である。
(今年2020年、アートバーゼル香港はコロナで中止)
香港がアジアのアートのハブになる動きは2010年ごろから加速しだした。

世界的巨大ギャラリーが次々と香港にやってくるのは、香港市場を見ているのはもちろんのこと、
その後ろに控えているアートの巨大市場中国があるからである。

ここで疑問が沸きあがる、「でも中華系の人が興味があるのって水墨画、翡翠玉、景徳鎮の陶磁器ってイメージしかないのだけれど」

もう時代は物凄いスピードで変わって行ってるようで、一口で言うと東京はしぼんだって事らしい。
いまや香港や中国のひとたちはファインアートはもちろんのこと、現代アートを理解し、眼力も冴え渡っているとの事だった。

また最後にわるあがき、香港は日本の芸大、多摩美大などに相当するアートに特化した大学は無い。
インターナショナルスクールの欧米人のアートの教師陣は口をそろえて言う。
「アートを真剣に勉強しに行くのなら、香港ではなく欧米か日本に行け」と。

日本はアーティストを輩出する土台は持っていても、アート市場としては力を失くしてしまったって皮肉だな。

香港がアート市場として輝いているのは香港在住者としてはもちろん喜ばしい。
しかしながら東京も香港に肩を並べるぐらい、かつての輝きを取り戻して欲しいと切に思う。
アジアのアートのハブである香港に幸運にもいるのだから今後アートを沢山見て回ろうと思う。

<Perrotin Hong Kongの住所>
K11, Atelier, 18 Salisbury Rd, Tsim Sha Tsui

 

Profile

著者プロフィール
マリエ

香港在住の雑貨が大好きなフォトグラファー。大学卒業後、自動車会社、政府機関、外資企業にて広報担当。夫の転勤で香港に移住後、カメラに興味を持ち、日本人、外国人フォトグラファーに師事。現在、雑貨を可愛く撮るカメラ教室「Zakka Styling」を主宰。同時に家族写真、ロケーションフォトの依頼もこなす日々。

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