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ダイバーシティ先進国ベルギーから観る欧州 LGBTQI 事情

ひきりん|ベルギー

「密」回避でイルミネーションにも影響が

今年のツリーは東部ドイツ語圏の町で家族経営ホテルの庭から切り倒して運ばれてきた樹齢40年のモミの木。©︎ hiquirin

毎年恒例の「今年の漢字」が「密」に決まって、京都・清水寺で揮毫(きごう)されたと、日本発のニュースが伝えていました。先般は「新語・流行語大賞」に「3密」が選ばれ、新型コロナウイルス感染拡大につながる「3密を避けよう!」という標語は、「Three Cs」「3Cs」と英訳されて、海外でも使われたということも聞きましたが、日本語のように語呂が良いとも言えず、一般市民への浸透はイマイチなのでは?と推測してしまいます。

その証拠に春の第1波が収まりロックダウンが解除されて、夏のバカンスシーズンになると、ヨーロッパ各地の観光地では「密閉」を除く「密集」「密接」の状況はあちこちで散見されました。そして、冬の到来が早いベルギーを含む北ヨーロッパでは、2度目のロックダウンやリモートワーク義務化も相まって、家の中に籠る時間が増えて「密閉」空間での家族間の「密接」による感染拡大もみられました。それに加えて、掟破りのホームパーティーや移民系の大家族の家庭内における「密集」の実態も明らかになり、完全な抑え込みには至らぬままクリスマスを迎えようとしています。

日本人と比べ、良くも悪くも直接的なスキンシップを好み、ハグやチークキスが日常化しているヨーロッパ人にとっては、「3密」を完全に回避するのは難しいのかもしれず、それによってクリスマスを前に日本とは桁違いのコロナ感染状況を生んでしまっているのかもしれません。

クリスマス前に深刻な第2波の状況

前回1ヶ月ほど前に記事をお届けした際には、ヨーロッパ各国でコロナ第2波が猛威を振るい、周辺国同様にベルギーも2度目のロックダウンが始まって2週間ほど経過する頃でした。その後の新規感染者数も順調に減っていたのですが、12月2日から食料品や薬など生活必需品以外のお店の営業再開が始まり一気にクリスマス商戦を迎えたことによって、商業施設などへの人出が増え、感染者数はじめ各種の数字の減少ペースが停滞する状況になっています。

更に深刻なのが、お隣ドイツとオランダ。第1波の際にはヨーロッパの主要国で唯一抑え込みに成功したドイツでは、今月に入り他国で微減や横ばいで推移している中、再度感染者の増加局面となってしまい、死者数も600人に迫る勢いで過去最悪の状況が続いています。人口当たりでも、フランスやスペイン、イギリスより酷い状況となってしまいました。こうした事態を受けて、いつもは落ち着いてどっしり構えているメルケル首相が感情を露わにして国民に訴えかけ、今週16日から一度緩和した規制を再度強化、引き締める決定をしました。オランダでも第1派の時には他の西欧諸国に比べて状況はましだったのが、12月に入ってこれまでの最悪だった10月末にピークを迎えた第2波を更に突破しそうな勢いで第3波が襲っていて、明日15日からの5週間のロックダウンが始まることとなりました。

このような状況の中、例年ならこの時期は広場や通りにクリスマスマーケットが立ち、夜も遅くまで賑わうブリュッセル中心部ですが、今年は中止(ベルギー全土、ヨーロッパ各地も同様)。更には夜10時以降の夜間外出禁止となっているため、9時半くらいから街中から人通りが消えはじめます。

Profile

著者プロフィール
ひきりん

ブリュッセル在住ライター。1997年ドイツに渡り海外生活スタート、女性との同棲生活中にゲイであることを自覚、カミングアウトの末に3年間の関係にピリオドを打つ。一旦帰国するも10ヶ月足らずでベルギーへ。2011年に現在の相方と出逢い、15年シビル・ユニオンを経て、18年に同性婚し夫夫(ふうふ)生活を営み中。

ブログ:ヨーロッパ発 日欧ミドルGAYカップルのツレ連れ日記 

Twitter:@hiquirin

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