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ダイバーシティ先進国ベルギーから観る欧州 LGBTQI 事情

ひきりん|ベルギー

ローマ教皇、同性カップルのシビルユニオン支持を表明

フランシスコ教皇(写真は2014年10月、バチカン市国にて) DorSteffen-iStock

今日1021日、我々同性愛者にとって嬉しいニュースがローマ発で飛び込んできた。ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が、ローマ国際映画祭で初公開されたドキュメンタリー映画の中で、同性カップルに対して結婚に準じた法的権利を認めるパートナーシップ制度「シビルユニオン」への支持を歴代教皇として初めて表明したという報道だった。

「同性愛者には家族になる権利があります。彼らは神の子供です」

過去に米アカデミー賞・長編ドキュメンタリー映画賞受賞にも輝いたこともある映画監督、エフゲニー・アフィネフスキー(Evgeny Afineevsky)の最新作『Francesco』は、環境問題、貧困、格差、移民の問題、人種を含めたあらゆる差別問題など、教皇が懸念している現代の様々なテーマを掘り下げるドキュメンタリー作品。

映画の中でフランシスコ教皇はインタビューに答えるかたちで「同性愛者は神の子供であり、家族として生きる権利を持っています。誰もそれについて悪く感じるべきではありません」と明言。「彼らが必要としているのは、彼らが法的に保護されるためのシビルユニオン法です。私はそれを支持してきた」と法的な制度整備にも言及した。

ヨーロッパにおける宗教的背景

キリスト教の伝統が根付いたヨーロッパでは、歴史上「同性愛は聖書において糾弾される性的逸脱であり、宗教上の罪」とされてきた。ただ近年の欧米諸国においては「同性愛も異性愛と同様に生まれつきの性的指向であり、不当な扱いをされるべきではない」との認識が広まり、1989年デンマークで世界で初めて同性カップルに適用される「シビルユニオン」が導入。2001年にはオランダで、異性愛者同士の結婚と全く同等の権利を有する同性婚が実現することとなった。どちらも中世16世紀にローマ・カトリック教会の腐敗を糾弾した宗教改革運動で生まれたプロテスタントの国だが、プロテスタント内の一部のリベラル宗派は近年になり同性愛についての立場を変える動きがあったり、そもそもキリスト教離れ、教会離れが著しい国であったことが背景にあったことは偶然ではあるまい。

Profile

著者プロフィール
ひきりん

ブリュッセル在住ライター。1997年ドイツに渡り海外生活スタート、女性との同棲生活中にゲイであることを自覚、カミングアウトの末に3年間の関係にピリオドを打つ。一旦帰国するも10ヶ月足らずでベルギーへ。2011年に現在の相方と出逢い、15年シビル・ユニオンを経て、18年に同性婚し夫夫(ふうふ)生活を営み中。

ブログ:ヨーロッパ発 日欧ミドルGAYカップルのツレ連れ日記 

Twitter:@hiquirin

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