「キルスイッチ」の噂に「アクセス遮断」...F35に仕込まれたアメリカの「見えない支配」とは?
F-35 FIGHTER DOUBTS
最近は停戦交渉が進展せず、トランプはロシアに対する不満を公然と表明するようになった。
「もし私が現在バルト3国を率いる立場にいたなら、F35の導入と、それが(長期的に)自分に課す制約について非常に真剣に考えるだろう」と、退役英空軍大将のクリストファー・コビル卿は語る。
もっとも、オランダのルーベン・ブレケルマンス国防相は今年3月、「F35の成功は全ての関係者の利益になる」と話し、「アメリカの関与が後退する兆候は見られない」と付け加えた。
中欧のある国で国防計画に関与する高官も、ヨーロッパでF35を運用している国々が同機への自国の関与が「揺るぎない」ものであることを再確認し合っていると本誌に語った。
この高官は、米国防総省が同盟国のF35の使用を制限する意図を示したことはないとした上で、そんなことをすればアメリカの軍事輸出にとってマイナスになると語る。ただし、ヨーロッパが国防費と軍需生産を拡大するなか、将来的にはアメリカからの軍事輸入は徐々に減少するだろうとも指摘している。
一方、ポルトガル政府は3月、1機当たり約1億ドルというF35の購入を検討するに当たって、「新たな地政学的環境」を考慮する必要があると表明した。