最新記事
野生生物

サメによる「攻撃」増加の原因は「インフルエンサーがバカだから」

Influencers Blamed for Rise in Shark Attacks

2025年5月13日(火)18時30分
ジョー・エドワーズ

さらに世界的な咬傷データベースを分析した結果、同様の反応的な咬傷とみられるケースが300件以上確認された。

研究によると、釣りや特に銛を使った素潜り漁、受動的な魚の罠の管理といった海上での特定の活動が、この種の咬傷と関連しているという。

捕食的なかみつきと異なり、こうした防衛的な咬傷には警告行動が見られない場合も多い。

論文は以下のように警告している:

「このような行動が存在することは、人間による『サメへの攻撃』が、反撃としての咬傷を招く可能性があることを示している。訓練を受けていない者が傷ついたサメを助けようと接近することは極めて危険であり、避けるべきである」

サメと一緒に泳いだり接近したりする映像や写真は、ベラ・ソーン、ウィル・スミス、ザック・エフロンなど多くの有名人やSNSインフルエンサーによってシェアされてきた。

サメと泳ぐ動画で知られるインフルエンサーのオーシャン・ラムジーは、自身のコンテンツを「教育的」だと主張しているが、批判者は「危険な行動を助長している」と懸念を示している。

クルア氏は本誌に対し、次のように語っている:

「多くのインフルエンサーが、サメの背びれに不快感を与えながら『サメは優しい生き物で、保護されるべきだ』という勘違いしたメッセージを広めている。サメは常に潜在的に危険な存在であり、それに見合った尊重が必要だ」

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

首都圏マンション、4月発売戸数3.5%増 昨年10

ワールド

ベトナム、米と第2回貿易交渉開始 関税回避模索

ワールド

台湾の頼総統が就任1年、対中対話望むが「防衛力強化

ワールド

世界的な貿易摩擦の激化、経済に大きな下振れリスク=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国は?
  • 4
    【裏切りの結婚式前夜】ハワイにひとりで飛んだ花嫁.…
  • 5
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 6
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 7
    実は別種だった...ユカタンで見つかった「新種ワニ」…
  • 8
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 9
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
  • 10
    日本人女性の「更年期症状」が軽いのはなぜか?...専…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」する映像が拡散
  • 4
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 5
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 6
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 7
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 8
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 9
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 10
    ヤクザ専門ライターが50代でピアノを始めた結果...習…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中