最新記事
核攻撃

放射能汚染がウクライナ戦争を終わらせる──プーチン派有力財閥

Putin Ally Predicts Nuclear 'Radiation Zone' Could End War in Ukraine

2024年12月4日(水)16時59分
マヤ・メーララ
チェルノブイリ博物館の展示

まさかこの再燃を指しているのか?── チェルノブイリ事故による放射能汚染範囲を示した地図(4月23日、キーウのウクライナ国立チェルノブイリ博物館) Photo by Maxym Marusenko/NurPhoto

<「24時間以内」の和平を公約に掲げたトランプの和平案もロシアは拒絶するだろう。ロシアは「世界の未来」「長期的な平和」を見据えている、とこの有力者は言う>

仮にロシアがウクライナに対して核兵器を発射したなら、人が立ち入れない「放射能汚染区域」が生まれ、これが紛争を終わらせるきっかけになる----ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に近い人物がこのような持論を展開したと、英フィナンシャル・タイムズ紙が伝えた。

この発言をしたロシアの新興財閥(オリガルヒ)、コンスタンチン・マロフェーエフ(50)は同紙に対し、「核戦争の瀬戸際にある」世界の状況について語った。

それによればプーチンは、次期アメリカ大統領ドナルド・トランプが提案するウクライナ和平案を拒否する可能性が高く、トランプが紛争を終わらせることができるのは、ジョー・バイデン大統領が下したロシア領内への長距離ミサイル使用許可を取り消した場合だけだという。

マロフェーエフは、ロシアが戦術核兵器を発射するシナリオについて触れ、こう述べた。「我々が生きているうちには何者も立ち入らないような放射能汚染区域が生まれるだろう。そして、この戦争は終わる」

マロフェーエフが可能性として言及した「放射線管理区域」は、チェルノブイリ原子力発電所を取り巻く汚染区域を思わせる。旧ソ連時代のウクライナにあった同原発で1986年に起きた爆発事故で発生した。

対談
為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 セカンドキャリアの前に「考えるべき」こととは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

GMメキシコ工場で生産を数週間停止、人気のピックア

ビジネス

米財政収支、6月は270億ドルの黒字 関税収入は過

ワールド

ロシア外相が北朝鮮訪問、13日に外相会談

ビジネス

アングル:スイスの高級腕時計店も苦境、トランプ関税
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「裏庭」で叶えた両親、「圧巻の出来栄え」にSNSでは称賛の声
  • 2
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    アメリカを「好きな国・嫌いな国」ランキング...日本…
  • 5
    セーターから自動車まで「すべての業界」に影響? 日…
  • 6
    トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パ…
  • 7
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 8
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 9
    【クイズ】日本から密輸?...鎮痛剤「フェンタニル」…
  • 10
    日本人は本当に「無宗教」なのか?...「灯台下暗し」…
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 3
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 6
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 7
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 10
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中