最新記事
中東

ハマス人質解放を確認、赤十字 イスラエル女性や子ども13人、タイ男性10人ら

2023年11月25日(土)09時41分
ロイター
ラファ検問所に集まる報道陣

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは24日、拘束しているイスラエル人の人質13人を解放した。複数メディアが報じた。写真は11月24日、人質解放を前にパレスチナ自治区ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所に集まる報道陣(2023年 ロイター/Ibraheem Abu Mustafa)

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは24日、イスラエルとの戦闘休止合意に基づき、拘束している人質のうちイスラエル人の女性と子ども13人を含む24人を解放した。赤十字国際委員会(ICRC)が明らかにした。

24日午前7時(日本時間同日午後2時)に4日間の戦闘休止の合意が発効。7週間ぶりに銃声が静まった9時間後、第1弾の人質の解放が行われた。

赤十字によると、人質24人がガザから移送され、ラファ国境検問所でエジプト当局に引き渡された。

イスラエルとハマスによる交渉の仲介役を務めたカタールによると、解放されたのは二重国籍者を含むイスラエル人13人と、タイ国籍10人、フィリピン国籍1人。

イスラエル人の人質には4人の子どもと5人の高齢女性が含まれている。

イスラエル軍は、解放された人質がイスラエルに入ったと発表した。

イスラエルのネタニヤフ首相は「われわれは人質返還の第一陣を完了したところだ。私はイスラエル国民に、全ての人質を奪還すると確約する」と述べた。

また、カタールによると、イスラエル人解放の見返りとして、イスラエルの刑務所からパレスチナ人の女性と若者39人が釈放された。

これに先立ち、タイのセター首相はソーシャルメディアを通じ、人質のタイ人12人が解放されたと発表していた。当局筋によると、解放されたのは全員男性で、カタールとエジプトの仲介による別の合意の一環という。数日中にさらにタイ国籍の人質が解放される見通し。

24日から始まった4日間の戦闘休止の合意に基づき、ハマスの人質となっている約240人中、計50人が解放されることになっている。イスラエルはその見返りに、イスラエルの刑務所に収監されているパレスチナ人150人を釈放する。

国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、24日にガザに搬入された人道支援物資はトラック137台分。10月7日に武力衝突が始まって以来、最大量となった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 ハーバードが学ぶ日本企業
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月30日号(9月24日発売)は「ハーバードが学ぶ日本企業」特集。トヨタ、楽天、総合商社、虎屋……名門経営大学院が日本企業を重視する理由

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



座談会
「アフリカでビジネスをする」の理想と現実...国際協力銀行(JBIC)若手職員が語る体験談
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

欧州新車販売、8月はBYDが前年比3倍増 2カ月連

ワールド

米、コミー元FBI長官の起訴要求か トランプ氏が敵

ワールド

アップル、EUにデジタル市場法規則の精査要求 サー

ワールド

焦点:米同盟国のパレスチナ国家承認、トランプ氏のイ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ハーバードが学ぶ日本企業
特集:ハーバードが学ぶ日本企業
2025年9月30日号(9/24発売)

トヨタ、楽天、総合商社、虎屋......名門経営大学院が日本企業を重視する理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の小説が世界で爆売れし、英米の文学賞を席巻...「文学界の異変」が起きた本当の理由
  • 2
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 3
    コーチとグッチで明暗 Z世代が変える高級ブランド市場、売上を伸ばす老舗ブランドの戦略は?
  • 4
    【クイズ】ハーバード大学ではない...アメリカの「大…
  • 5
    クールジャパン戦略は破綻したのか
  • 6
    週にたった1回の「抹茶」で入院することに...米女性…
  • 7
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 8
    トランプの支持率さらに低下──関税が最大の足かせ、…
  • 9
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 10
    9月23日に大量の隕石が地球に接近していた...NASAは…
  • 1
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 2
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 5
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 6
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 7
    日本の小説が世界で爆売れし、英米の文学賞を席巻...…
  • 8
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 9
    コーチとグッチで明暗 Z世代が変える高級ブランド市…
  • 10
    「ミイラはエジプト」はもう古い?...「世界最古のミ…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中