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転職活動がうまくいかないのは「言い訳」をしているから──47歳でGoogleに入社した主席デザイナーの提言

2023年5月25日(木)15時50分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

ここでのポイントは「粘り強さ」だ。コツコツと毎月投稿することによって、しだいに見る人が増えてコメントがつくようになる。フィードバックによって学びを得て、ネットワークが広がり、運がよければ採用につながることもある。

1年続けることができれば、それ自体がストーリーになる。何かを着実にやり遂げることができる人は、本当に好きなことを持っていて、自己管理ができ、誠実だ。何かを1年以上続けるというのは、やってみた人にはわかると思うが、決して簡単なことではない。

小さな達成感を積み重ねる

うまくいかないことが続いたときは、自虐の沼に落ちやすい。何もかも自分が至らないせいだと思えてくる。「私は努力不足で、意志が弱く、実力もないし、何の役にも立たない人間だ」と自分を責め、無気力感に陥ってしまう。

1つのことだけにすべてをかけるのは危険だ。小さな達成感を味わえる、さまざまな仕掛けを人生のあちこちに用意しておこう。

私は家庭菜園で野菜を収穫するときに心が満たされるのを感じる。支援している子どもたちに誕生日プレゼントを送るときも幸せだ。娘たちと一緒にBTSとTXT(TOMORROW X TOGETHER)のグッズを集めて、部屋の片隅の"ヲタクゾーン"がにぎやかになっていく様子を眺めるのも楽しい。

そして最近、達成感をもたらしてくれるのは文章を書くことだ。人の役に立ち、共感を得るというのは、こんなに楽しいことだったのかと改めて感じている。

さらに、積極的な労働をしなくてもお金が入ってくる「パッシブインカム(不労所得)」について知れば知るほど、やってみる価値があるものが多いことに気づく。(略)デジタル時代の副業について熱心に学び、挑戦しているところだ。

この頃は書籍やインターネットにさまざまな情報があふれているので、自分に合うものを探して"小さく"始めてみるといいだろう。

がんばっているのに何ひとつうまくいかないと感じたときは、ちょっと立ち止まって一息入れよう。

とても厳しい時期だ。気持ちを強く持ち、これまでの常識を捨てる思考の転換も必要だ。その過程で自分を虐待して、時間やパワーを無駄遣いしないようにしてほしい。

あなたの人生を動かすのは、あなたなのだから。



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 キム・ウンジュ[著]
 藤田麗子[翻訳]
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