最新記事

BTS

BTSファン、メンバーが兵役の間は「韓国ボイコット」を宣言

BTS Fans Plan to Boycott K-Pop Merchandise While Group Serves Military Time

2022年10月18日(火)19時20分
エマ・メイヤー

BTSの国際的人気を示した釜山の無料コンサート(10月15日) BIGHIT MUSIC

<BTSの兵役問題についに決着がついた。年長のJINが年内に入隊するのに始まり、7人全員が兵役を終えてからグループとして活動を再開する。韓国のARMYは、I-ARMYと呼ばれる海外のファンに韓国製品やK-POPの不買を呼びかける>

韓国の音楽グループ「BTS(防弾少年団)」メンバーの兵役問題に関して、メンバー最年長のJIN(30歳)が入隊延期の取り消しを申請し、他のメンバーも順次入隊することが所属事務所から発表された。10月17日に届いたこのニュースには衝撃が広がったが、驚きはなかった。というのも、BTSの徴兵問題は、もう何年も前から韓国政府で議論されていたからだ。とはいえ、「アーミー」と呼ばれるBTSのファンベースには、やはりさまざまな感情が巻き起こった。

嘆き悲しんだり、メンバーの安全を求めて声を上げたりするファンがいる一方で、K-POPや韓国産商品のボイコットを呼びかける者も現れている。

「正直に言って、I-ARMY(原文注:韓国国外にいるBTSファン)には、メンバーが兵役を終了するまで、韓国の製品を買ったり、K-POPを消費したりしてほしくない。私は韓国人で、BTSのファンではあるけど、K-POPファンではなく、韓国政府も支持していない。政府の人たちは、自分がやったことの意味を思い知らなくてはならない」と、ツイッターユーザーの「@KkongGun」は投稿した。

韓国旅行はキャンセル

この投稿に対し、あるユーザーは以下のように返答した。「心配はご無用。私は韓国旅行に行く予定をキャンセルした。総勢18人で2週間滞在し、いろいろなことをするつもりだった。でもBTSが活動を再開する2025年まで待つつもりだ」

「メンバーが戻ってくるまで、何も買わない」と別のツイッターユーザーも投稿した。

【写真/動画】兵役前、BTSは世界的な足跡を残した

ARMYたちの一部から出ている不満の声の多くは、徴兵制が義務であるという事実に起因している。韓国では、すべての健康な韓国人男性に対し、19歳から28歳まで(社会で活躍した人は例外的に30歳まで)の間に兵役に就くことを義務づけている。BTSの入隊決断は自主的なものだったとしても、強制されたことに変わりはない。

一方、こうしたボイコットの呼びかけを「ばかげている」と考えるファンたちも多い。あるユーザーはこう書く。「韓国をボイコットするというアプローチそのものが、私には奇妙に思える。なぜみんな突然、もうあの国には行きたくないとか、韓国製品を買いたくないとか言い始めたのだろう? 韓国があなたに何をしたというのだろう。韓国に住む人たちの99.9%は、今起きている話と何の関係もないのに」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

再送-〔ロイターネクスト〕米第1四半期GDPは上方

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事

ビジネス

NY外為市場=ドル、対円以外で下落 第1四半期は低

ビジネス

日本企業の政策保有株「原則ゼロに」、世界の投資家団
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中