最新記事

BTS

BTSファン、メンバーが兵役の間は「韓国ボイコット」を宣言

BTS Fans Plan to Boycott K-Pop Merchandise While Group Serves Military Time

2022年10月18日(火)19時20分
エマ・メイヤー

韓国をボイコットするというファンの試みは別にしても、BTSメンバーの入隊が決まったことで韓国が何を失うのか?という議論にはなかなか興味深いものがある。ちなみに、BTSが6月に活動休止を発表した際には、BTSのマネジメントを行う企業ハイブ(HYBE)の株価は、2年前の上場以来の最安値を更新した。

BTSが、デビュー以来の10年近くにわたって韓国経済に多大な貢献をしてきたことは間違いない。2018年には、ヒュンダイ研究所が、BTSの韓国経済への貢献額は、年間36億ドル以上にのぼるとの調査結果を発表している。さらにアナリストからは、2014年〜2023年までの期間で、BTSによる韓国経済への貢献は総額29.1兆ドル(約4333兆円)にのぼるだろうとの予想も出ていた。

K-POP関連株は暴落する?

「韓国には、今後起きることに関して驚くべき前例がある。BTSの『活動休止』が見出しを飾っただけで、K-POP関連企業の株価が暴落した」と、あるファンはツイートした。「政府はここまで、長々と結論を引き延ばしてきた。そのせいで今、BTSが3年間にわたって活動しないことによる150億ドルの損失をこうむることになった。韓国政府はBTSの力を認めなかった代償を払うことになるだろう」

別のユーザーは、BTSが2030年の万博誘致支援のため15日に釜山で行った無料コンサートに言及したこう書く。「BTSが釜山でやったことを見れば疑いの余地はない。韓国の音楽業界やエンターテインメント業界、スポーツ業界、映画業界などの業界に属するで、BTSがこの1日で成し遂げた韓国経済や文化への貢献をまねられる人はいない」

このユーザーは、さらにこう続けた。「BTSのコンサートひとつで、周囲のあらゆるものが恩恵を受ける。BTSは、ほかにはまねできない、たくさんのプラスの効果をもたらしてくれる存在だ」

釜山で行われたこのコンサートには、5万5000人以上のファンが集まり、オンライン配信でライブを見た視聴者は5000万人にのぼったという。

コンサートの中で、JIMINは、ステージ上からこう語りかけた。「コンサートがもう終わってしまうのは悲しいけれど、今日がすべてじゃない。僕たちはこれから30年間活動を続け、70歳になってもパフォーマンスするつもりだ」

(翻訳:ガリレオ)

ニューズウィーク日本版 日本時代劇の挑戦
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月9日号(12月2日発売)は「日本時代劇の挑戦」特集。『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』 ……世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』/岡田准一 ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

中国、レアアース輸出ライセンス合理化に取り組んでい

ワールド

ADBと世銀、新協調融資モデルで太平洋諸島プロジェ

ワールド

アングル:好調スタートの米年末商戦、水面下で消費揺

ワールド

トルコ、ロ・ウにエネインフラの安全確保要請 黒海で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 3
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 9
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中