最新記事

人種差別

「白人の国」を目指す武装極右団体「パトリオット・フロント」を拘束

What is Patriot Front? Everything We Know About the White Supremacist Group

2022年6月14日(火)15時05分
イザベル・マーティンズ

SPLCによれば、パトリオット・フロントはマニフェストの中で、汎ヨーロッパのアイデンティティーの観念から有色人種をはっきりと除外しており、次のように述べている。「たとえばアフリカ人は、何世紀にもわたってアメリカで暮らし、働き、市民に分類されていたとしても、アメリカ人ではない」

同団体の創設者は、1998年生まれでテキサス州ダラス育ちのトーマス・ルソー。SPLCによれば、今回警察に身柄を拘束された31人の中にルソーも含まれていた。

ルソーはマニフェストの中に、「国家の中に国家を形成することが我々の目標だ。我々の文化と伝統はあらゆる方面から攻撃を受けており、同胞たちは完全消滅の危機に直面している」と書いている。

アイダホのプライド・イベントで何があった?

警察によると、身柄を拘束された31人はサウスダコタ、ワイオミング、テキサス、コロラド、ユタ、イリノイなど11の州からやって来て、アイダホ州で落ち合った。

男たちはコーダレーンにあるホテルの外で、レンタルトラックに乗り込んでいたところ身柄を拘束され、暴動の共謀罪で起訴された。トラックの中には、暴動用の装備や発煙弾が積まれていたという。コーダレーン警察のリー・ホワイト署長は、パトリオット・グループは「街の中心で暴動を起こすためにやって来た」と発表した。

プライド・イン・ザ・パークの主催者であるノース・アイダホ・プライド・アライアンスは、12日に次のような声明を発表した。

「私たちは最も困難な状況のなか、プライド・イン・ザ・パークを楽しく安全に執り行うことができ、休息を取っているところだ。開催当日のさまざまな事態にプロフェッショナルな対応をしてくれた法執行当局の皆さんには、心から感謝している」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

鉱物資源協定、ウクライナは米支援に国富削るとメドベ

ワールド

米、中国に関税交渉を打診 国営メディア報道

ワールド

英4月製造業PMI改定値は45.4、米関税懸念で輸

ビジネス

日銀、政策金利を現状維持:識者はこうみる
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 10
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中