ロシア、ウクライナ情勢で「米は要求考慮せず」 対話継続には余地
米中外相が会談
一方、ブリンケン米国務長官は中国の王毅外相とウクライナ情勢を巡って電話で協議し、ロシアがウクライナに再侵攻すれば、世界の安全保障と経済にリスクが生じる恐れがあると強調した。
中国外務省によると、王外相は「関係各国が冷静さを失わず、緊張を高める行動を慎むべきだ」と発言。一国の安全保障が他国の安全保障の犠牲になってはならないとし、軍事ブロックの強化や拡大で地域の安全を保障することはできないと述べた。
ヌランド米国務次官は「ウクライナで衝突が起きれば中国にとっても好ましくない」とし、「ロシアに対する影響力を使って外交を促す」よう中国に求めた。
西側諸国はロシアがウクライナに侵攻すれば経済制裁を科すと警告しているが、ガス供給の約3分の1をロシアに依存する欧州連合(EU)と米国の間には立場の相違もある。
ロシアとドイツを結ぶ新たなガスパイプライン「ノルドストリーム2」について、ヌランド氏はドイツと協議を続けているとした上で「ロシアがウクライナに侵攻すれば、ノルドストリーム2はどのような形であれ前進しないとはっきり言っておく」と述べた。

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