最新記事

パンデミック

G7サミット、コロナワクチン10億回分提供で合意へ 無償で低所得国に

2021年6月11日(金)08時09分
ギリシャのレスボス島でワクチン接種を受ける移民の女性

英国のジョンソン首相は、主要7カ国(G7)が11日からの首脳会談(サミット)で、来年末までに新型コロナウイルスワクチン10億回分を低所得国に無償提供することで合意すると見込んでいる。写真は3日、ギリシャのレスボス島でワクチン接種を受ける移民の女性(2021年 ロイター/Alkis Konstantinidis)

英国のジョンソン首相は、議長国を務める11日からの主要7カ国(G7)首脳会談(サミット)で、来年末までに新型コロナウイルスワクチン10億回分を低所得国に無償提供することで合意したい考えだ。

ジョンソン首相は、英国は少なくとも1億回分のワクチン余剰分を低所得国に提供すると表明した。

バイデン米大統領も、低所得国向けにコロナワクチン5億回分を購入し、無条件で提供すると表明している。

ジョンソン首相はG7首脳に対し、2022年末までに全世界でワクチンを接種するという決意表明を呼び掛けており、G7は英イングランド南西部のリゾート地カービスベイで3日間の日程で開催されるサミットで、10億回分のワクチン提供で合意することが見込まれている。

英首相府によると、ジョンソン首相は11日、「英国のワクチン接種プログラムが成功した結果、余剰分の一部を必要とする人々に分配することが可能になった。そうすることで、このパンデミック(新型コロナの世界的大流行)の終息に向け、大きな一歩を踏み出すことができるだろう」と話すことにしている。

世界の人口は80億人近く。多くは2回のワクチン接種が必要なことを踏まえると、G7のコミットメントは始まりにすぎず、さらなる取り組みが急務との指摘がある。

貧困の撲滅を目指す団体「ワン」のリス・ウォレス氏は「10億回分のワクチンを提供するというG7の目標は、最低限度と考えるべきだ。時間的にもスピードアップが必要だ」と指摘。

「われわれはこのウイルスと競争している。ウイルスが優位に立てば立つほど、より危険な変異株が世界の発展を脅かすリスクが大きくなる」と述べた。

英国のワクチン1億回分のうち、8000万回分は世界保健機関(WHO)が主導する公平な供給を目的とした国際的な枠組み「COVAX」プログラムに提供され、残りは必要とする国と二国間で分配される。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アフガン・パキスタン国境で砲撃戦 タリバン「民間人

ワールド

基調物価「2%に近づいている」、物価高対策や原油高

ビジネス

中東情勢受けた需要抑制対策、中長期的に検討も=赤沢

ワールド

イスラエル、イランがミサイル発射と表明 イエメンか
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 2
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度を決める重要な要素とは?
  • 3
    ビートルズ解散後の波乱...「70年代のポール・マッカートニー」を再評価する傑作映画『マン・オン・ザ・ラン』
  • 4
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    【銘柄】東京電力にNTT、JT...物価高とイラン情勢に…
  • 7
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 8
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 9
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 10
    カタール首相、偶然のカメラアングルのせいで「魔法…
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 4
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 5
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 6
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 9
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 10
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中