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感染症対策

インド、抗ウイルス薬レムデシビルの輸出禁止 国内のコロナ感染急増で

2021年4月12日(月)09時37分

インド政府は抗ウイルス薬の「レムデシビル」とその薬剤成分の輸出を当面禁止すると発表した。ムンバイの駅で11日撮影(2021年 ロイター/Francis Mascarenhas)

インド政府は11日、抗ウイルス薬の「レムデシビル」とその薬剤成分の輸出を当面禁止すると発表した。国内では新型コロナウイルスの感染者が急増しており、輸出禁止によって国内需要に優先的に対応する。

11日時点で直近24時間の新規感染者は15万2879人と、6日連続で過去最多を更新した。グジャラート州では病院の前にレムデシビルを求める人の長い列ができるなど、感染拡大で国内需要も急増している。

保健省は「状況が改善されるまで」レムデシビルの輸出を禁じる方針を示した。また、国内の製造業者に生産を拡大するよう要請した。

インドでは、米ギリアド・サイエンシズとのライセンス契約によってシプラやドクター・レディーズなど7社がレムデシビルの注射剤を製造している。

国内の感染者は約1335万人で、米国とブラジルに次いで高水準。2月初旬に数カ月ぶり低水準だった感染者数は約18倍に増え、感染の第2波に直面している。死者は16万9275人に達している。

国内のワクチン接種は1月に始まり、累計接種回数は約1億回と米中に次ぐ水準だが、人口当たりで見ると接種率は多くの国を下回る。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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