最新記事

東南アジア

インドネシア良物件「美麗な花嫁付き土地」! FBに不動産広告、条件は「双方の合意」

2020年7月26日(日)11時00分
大塚智彦(PanAsiaNews)

花嫁付き土地としてFBに広告に掲載されたデウィ・ロサリア・インダさん tvOneNews / YouTube

<土地販売にセットで花嫁が? 人権無視のような広告には当地ならではの理由が──>

インドネシアで住宅予定地の土地を売りに出している男性がインターネットに投稿した不動産広告の中で、「土地の購入者は売主の義理の妹と結婚することも可能」としていることが明らかになり、大きな話題となっている。すでに外国人数人が土地購入と義妹との結婚希望を申し入れたが、これまでのところ「契約成立」には至っていないという。

女性と不動産を「セットで売り」に出すことはインドネシアでは珍しいことではないものの、それをメディアやSNSで公に募集するケースは極めて特殊な例といえる。

2015年に一軒家の所有者である女性が自身の結婚と家の購入を写真付きで公募したことが大きなニュースとなったことがある。このときはほぼ「契約成立」となり自宅の売却とともに自身の結婚も実現間際までいったものの、購入者のインドネシア人男性が既婚者だったことを隠していたことなどから、最終的に家は売却できず、縁談も破談になったという。

土地や家などと一緒に結婚相手を探すという特殊事情も関係したインドネシアの結婚事情を探った。

結婚は付録ではなく、双方合意が条件

7月23日、Face Bookに中部ジャワ州クドゥスに住むアリス・ソフィヤント氏がクドゥスのゴンダンマニス地区にある「グリヤ・タマン・バハギヤ」という住宅街区内にある72平方メートルの土地の買い手を求める広告を掲載した。

広告には「土地には0.5メートル幅の舗装された取りつけ道路のアクセスもあり、価格は1億ルピア(約75万円)。買い手の人はもし条件が合致すれば結婚を前提とした真面目な交際を望んでいる自分の義理の妹と結婚することもできる」として自分の義理の妹である、デウィ・ロサリア・インダさん(26)の写真も掲載した。

たちまち話題となったこの広告、地元メディアなどの取材にアリス氏は「写真まで掲載した義理の妹は決して土地を売るための宣伝効果を狙ったおまけや付属、ボーナスといういい加減なものではない。あくまでも義妹と相手の本人同士の条件がマッチしたら結婚という真剣なものである」と述べて、中途半端な気持ちや宣伝効果を狙ったものではないことを強調している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ユーチューブ、メディア収益でディズニー超えへ AI

ワールド

米ウクライナ、鉱物協力基金に合計1.5億ドル拠出へ

ワールド

中韓外相が北京で会談、王毅氏「共同で保護主義に反対

ビジネス

カナダ中銀、利下げ再開 リスク増大なら追加緩和の用
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中