最新記事

事件

ツイッター乗っ取り事件、ハッカー特定の鍵はビットコインの「足跡」

2020年7月17日(金)12時05分

著名人のツイッターアカウント乗っ取り事件では、12万ドル相当の仮想通貨ビットコインを受け取ったハッカー集団が「デジタルフットプリント(デジタルの足跡)」を残したとみられ、捜査の手掛かりになる可能性がある。写真は4月撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic)

著名人のツイッターアカウント乗っ取り事件では、12万ドル相当の仮想通貨ビットコインを受け取ったハッカー集団が「デジタルフットプリント(デジタルの足跡)」を残したとみられ、捜査の手掛かりになる可能性がある。ブロックチェーン(分散型台帳)分析会社3社がロイターに明らかにした。

身元不明のハッカー集団は15日、政治家といった著名人のアカウントを乗っ取り、それを通じてビットコインを一連のデジタルウォレットに送金するよう求めていた。

米Chainalysis社はロイターに対し、ビットコインを集約するために利用されるデジタルウォレットはこれまでのところMSP(マーチャントサービスプロバイダー)を含む暗号通貨関連企業とつながっており、捜査当局を支援する可能性がある手掛かりだと指摘した。

広報担当者のマディー・ケネディ氏は「彼らは顧客確認手続きを有するサービスプロバイダーとやり取りしており、捜査当局は背後にいる人物を探し出すのにこれらサービスプロバイダーと協力することが可能だ」と説明。これ以上の詳細については明らかにしなかった。

ツイッターはコメントを避けた。

米連邦捜査局(FBI)からは今のところコメントを得られていない。

ビットコインではユーザーは個人の身元を明かすことなく資金の受け渡しが可能だ。ただ、その行動はブロックチェーンに記録される。違法なビットコインについて、取引所や身元確認が必要な暗号通貨決済会社をたどることで捜査当局は犯罪容疑者を突き止めることができる可能性がある。

英Elliptic社のトム・ロビンソン氏は「ビットコインでは、ブロックチェーンに何らかの手掛かりを残すことなく取引することは非常に難しい」と指摘。今回のハッキングで使用されたウォレットの1つは過去に取引所と取引したことがあるという。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・感染防止「総力挙げないとNYの二の舞」=東大・児玉氏
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・東京都、新型コロナ新規感染286人で過去最多を更新 「GoToトラベル」は東京除外で実施へ
・インドネシア、地元TV局スタッフが殴打・刺殺され遺体放置 謎だらけの事件にメディア騒然


20200721issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月21日号(7月14日発売)は「台湾の力量」特集。コロナ対策で世界を驚かせ、中国の圧力に孤軍奮闘。外交・ITで存在感を増す台湾の実力と展望は? PLUS デジタル担当大臣オードリー・タンの真価。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米CB消費者信頼感指数、2月は91.2に上昇 雇用

ワールド

ウクライナ大統領「独立守った」、ロ侵攻から4年 G

ワールド

米、重要鉱物価格設定にAI活用検討 国防総省開発

ビジネス

AIが雇用市場を完全に覆すことはない=ウォラーFR
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 6
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 7
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 8
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 9
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中