最新記事

パンデミック

「中南米はコロナ対策維持を 10月までに死者4倍の約50万人も」WHO幹部

2020年7月1日(水)11時48分

WHOの米州事務局である汎米保健機構のエティエンヌ事務局長は、中南米地域では新型コロナウイルスの感染予防対策が維持されなければ、感染による死者が10月までに43万8000人に達する可能性があると警告した。写真は11日、メキシコ市の空港で撮影(2020年 ロイター//Edgard Garrido)

世界保健機関(WHO)の米州事務局である汎米保健機構(PAHO)のエティエンヌ事務局長は30日、中南米地域では新型コロナウイルスの感染予防対策が維持されなければ、感染による死者が10月までに43万8000人に達する可能性があると警告した。

ロイターのデータによると、同地域での死者は現在11万3844人で、世界の約5分の1を占める。

事務局長は、米州が世界での新型コロナ感染の震源地となっており、同地域全体では死者は10月1日までに約3倍の63万7000人に上る可能性があるとした。その上で、このモデル分析を文字通りに受け取るのではなく、計画策定の指針とするよう促した。

現在の状況下では、チリとコロンビアで7月半ばまでに感染のピークが見込まれるとする一方、アルゼンチン、ブラジル、ボリビア、ペルーでは8月まで、コスタリカは10月までピークは見込まれないとした。

事務局長は、感染拡大抑制に向けた規制の緩和を急ぐ国や州、都市は新規感染者の急増に見舞われる恐れがあると警告。「新型コロナとの闘いにおいては油断が大敵だ」と述べた。

米国については、ワシントン州とニューヨーク州で新たな感染者と死者が少なくなっているが、27の州で急増していると指摘。

また、一部のカリブ諸国地域は感染拡大を完全に封じ込め、新規感染者が数週間報告されていないものの、今後数カ月は警戒を続ける必要があるとした。

経済の再開は単に渡航制限と外出禁止措置を停止するという問題ではなく、十分な検査と濃厚接触者の追跡が必要になると強調した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・東京都、新型コロナウイルス新規感染54人を確認 6月の感染者998人に
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・今年は海やプールで泳いでもいいのか?──検証
・韓国、環境対策で包装材削減に向けた「セット販売禁止法」で大混乱 発表2日で撤回へ.


20200707issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ベネズエラ監視の長期化を示唆 NYタイ

ビジネス

英企業、向こう1年の賃金上昇予想3.7% 若干緩和

ビジネス

金、今年前半に5000ドル到達も 変動大きい年とH

ワールド

イスラエル軍、ガザのロケット発射地点を攻撃 停戦違
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 5
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    マドゥロ拘束作戦で暗躍した偵察機「RQ-170」...米空…
  • 8
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 9
    日本も他人事じゃない? デジタル先進国デンマークが…
  • 10
    公開されたエプスタイン疑惑の写真に「元大統領」が…
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 6
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 10
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中