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感染症対策

スペイン、新型コロナ新規感染2桁台に 首相は封鎖措置6月21日まで「最後の延長」

2020年6月1日(月)09時58分

スペインのサンチェス首相は5月31日、新型コロナウイルスの大流行を抑えるための封鎖措置について、6月21日まで15日間の「最後の延長」を議会に要請する考えを表明した。緊急事態宣言が解除されることになる。スペイン領カナリア諸島のビーチで撮影(2020年 ロイター/Borja Suarez)

スペインのサンチェス首相は31日、新型コロナウイルスの大流行を抑えるための封鎖措置について、6月21日まで15日間の「最後の延長」を議会に要請する考えを表明した。緊急事態宣言が解除されることになる。

「われわれが掲げた目標は概ね達成した」と述べ、国内の新型コロナ新規感染者が大幅に減少したことに深い安堵(あんど)を表明。

6月21日の緊急事態の終了とともに封鎖措置が緩和され、地域内での自由な移動が認められる。その後、7月1日からは国内の自由な移動が可能になる。

スペイン保健省によると、国内の新型コロナ感染症による死者は31日に2人増え、2万7127人となった。感染者数は96人増の23万9429人。

同国は3月14日に緊急事態宣言を発令。厳しい外出規制が敷かれたが、制限は徐々に緩和されている。

前回の封鎖措置の延長には右派の政党が反対し、国内でデモが起きたが、少数派政権を率いるサンチェス首相は再延長についてカタルーニャ州の独立派政党「カタルーニャ共和左派(ERC)」の合意を既に取り付けており、議会で承認されるとみられる。

サンチェス首相は国民に対し、感染再拡大のリスクがなおあるとして、警戒感を緩めないよう求めた。当局は新規感染者が見つかった場合の対応を早めようと尽力している。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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