最新記事

感染対策

コロナ禍、スーパーで安全に買い物をするには

2020年4月24日(金)18時20分
松丸さとみ

タイ・バンコクで買い物する女性 REUTERS/Jorge Silva

<新型コロナウイルスはモノの表面に数時間から数日間、残り続けることが分かっているが、買い物に行く際、どういった点に気をつければいいのだろうか......>

たった1度のスーパーへの買い出しで家族全員が感染

新型コロナウイルス感染拡大を阻止するために、東京都は23日、買い物の頻度を3日に1回に減らしてほしいと都民に訴えた。スーパーで「密」が発生するのを防ぐためだ。

感染が急速に広がった欧米では、スーパーは感染経路として早くから警戒されていた。そのため入店人数を制限したり、買い物客を分散させるために営業時間を延長したりするなど、スーパー側はさまざまな対策を取っている。

また、新型コロナウイルスはモノの表面に数時間から数日間、残り続けることが分かっているが、英国では大手スーパーチェーン数社が「ノータッチ・ポリシー」を導入。買う予定のない商品や使うつもりのないショッピングカートには触らないよう、買い物客に呼びかけている。

英国では4月上旬、たった1度のスーパーでの買い物で、家族全員が感染したという人のツイートが話題になったことがあった。ピーター・ジョーンズさんは、家族3人で3週間の隔離生活をしていたが、あるとき1人でスーパーに買い出しに行った。そこでコロナウイルスを自宅に持ち帰ってしまったようで、家族全員を感染させてしまったとツイートした。本人と妻は軽症ですんだが、1歳の息子は入院したという。

エクスプレス紙によるとこのツイートはかなりの回数、リツイートされたようだ(アカウントは現在、削除されている)。同紙によると、ジョーンズさんはツイートの中で、問題のスーパーは買い物客を感染させないよう最善を尽くしてくれていたが、自分たちは運が悪かった、と述べた。「リスクを最小に抑えるために、みんなでスーパーの訪問回数を制限して、感染予防の指示に従おう」とツイートで呼びかけていたという。

手袋より手洗いの方が効果的

では買い物に行く際、どういった点に気をつければいいのだろうか。食材の買い出しを「地雷原」を歩くようだと表現する米ウェブメディアのVOXは、買い物へ行く回数を最小限(1週間に1回か2週間に1回)にするようアドバイスする。また、行く時は1人にして、いろいろなところを触りたがる小さな子は、可能であれば連れて行かない方がいいとしている。

米ワシントン大学で栄養学を教える非常勤講師アン-マリー・グロスター氏はVOXに対し、事前に買い物リストを作ることを勧める。こうすれば最短の時間で買い物ができる上、買い忘れも防げる。同氏はまた、店内に入ったらまず、買い物カゴやショッピングカートのハンドルを消毒シートなどで消毒するよう強くアドバイスする。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中