最新記事

米中関係

中国、香港人権法を成立した米に対抗措置 米軍艦の寄港拒否やNGO制裁

2019年12月2日(月)20時05分

中国外務省は米国で香港人権・民主主義法(香港人権法)が成立したことへの対抗措置を発表した。写真は米国旗を掲げる抗議参加者。12月1日撮影(2019年 ロイター/Thomas Peter)

中国外務省は2日、米国で香港人権・民主主義法(香港人権法)が成立したことへの対抗措置を発表した。米軍機・艦艇の香港立ち寄りを禁止する。また、香港での暴力的な活動を支援したとして、米国に本部を置く複数の非政府組織(NGO)に制裁を科すとした。

香港人権法は、中国が香港に高度な自治を保障する「一国二制度」を守っているか、米政府に毎年検証を求めるもので、前週、トランプ米大統領が署名し成立した。中国は、これに反発し、対抗措置を講じると警告していた。

中国外務省は、米軍の立ち寄り申請の受け付けを無期限で停止したとし、さらなる措置を講じると警告。

華春瑩報道局長は会見で「米国には、誤りを正し、わが国の国内問題への干渉を止めるよう求める。中国は、香港の安定と繁栄、中国の主権を守るために必要ならさらなる措置を講じる」と述べた。

米艦艇の香港寄港は、英植民地時代以来の伝統行事で中国返還後も中国政府が認めている。ただ、米中関係が悪化してからは寄港が拒否される事例も出ている。直近では米海軍第7艦隊の旗艦「ブルーリッジ」が4月に寄港している。

米国防総省のイーストバーン報道官は声明で、香港やそのほかの地域での寄港は「船員に解放感を与え、受け入れ側との人的なつながりを拡大する」上で有意義だったと指摘。

「現在の抗議活動について我々は、不当な武力の行使を非難し、全当事者に対し、暴力を慎み、建設的な対話を行うよう求める」とした。

ある米国防総省の当局者は、今回の措置で米軍のオペレーションに支障が生じることはないと指摘した。

ヒューマン・ライツ・ウォッチやフリーダム・ハウスなどのNGOが制裁対象となった。

華報道局長は「香港の混乱の責任の一部はこれら(NGO)にあり、制裁を受け代償を払うべきだ」と述べた。

*内容を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191210issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

12月10日号(12月3日発売)は「仮想通貨ウォーズ」特集。ビットコイン、リブラ、デジタル人民元......三つ巴の覇権争いを制するのは誰か? 仮想通貨バブルの崩壊後その信用力や規制がどう変わったかを探り、経済の未来を決する頂上決戦の行方を占う。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

香港活動家の父親に有罪判決、娘の保険契約巡り基本法

ビジネス

エリオット、LSEG株大量取得か 経営改善へ協議と

ビジネス

中国1月自動車販売19.5%減、約2年ぶり減少幅 

ワールド

米下院、トランプ関税への異議申し立て禁止規定を否決
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 4
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    崖が住居の目の前まで迫り、住宅が傾く...シチリア島…
  • 7
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 8
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中