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家はタダで借りる時代──「0円借家」は実際にある

2019年6月5日(水)17時00分
舞田敏彦(教育社会学者)

これから先、空き家がどんどん増えてくる。これを有効活用し、国民の「住」の権利を保障するのは政府の役割だ。1976年の人間居住のバンクーバー宣言でも、「適切な住居は基本的人権であり、それを実現するのは政府の義務である」と述べられている。しかし日本では、この点が理解されていない。<図2>は、「まともな住居の提供は政府の義務」と考える国民の割合だ。

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日本は37.6%で、他国と比較して段違いに低くなっている。住の権利意識が最も希薄な社会だ。日本でも住の権利を奪われている人はいる。何とか住めていても、高い費用負担に苦しむ人が増えている。大都市の若年層では、収入の半分近くを家賃で持っていかれる有様だ(拙稿「収入は減る一方で家賃は上がる-日本が過去20年で失った生活のゆとり」本サイト、2018年7月18日掲載)。

住の権利意識を高めないと、空き家の活用は進みそうにない。憲法で保障されている生存権は、まともな住居を前提として成り立つ。ここで見た0円借家の数(率)は、それがどれほど実現しているかの指標になる。家が空から降ってくる時代は、夢物語のユートピアの話ではない。

<資料:総務省『住宅土地統計』2013年
    ISSP「Role of Government V - ISSP 2016」

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