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日本社会

家庭料理に求めるレベルが高すぎて、夫の家事分担が進まない日本

2019年4月17日(水)16時45分
舞田敏彦(教育社会学者)

日本では家事に求められる水準が高い。「男は仕事、女は家庭」という明瞭な性別役割分業で社会が築かれるなか、家事に求められるレベルがすっかり高くなってしまった。専業主婦の妻が手間暇かけて作った料理(一汁三菜)で、疲れて帰宅する夫をねぎらう。これが高度経済成長期の日々だった。

今では、個人・社会双方の要請から夫婦の共働きが求められるようになっている。しかし家事労働の見方・考え方は変わらないままなので男性の分担が進まず、女性が家事・仕事のダブルワークを抱え込むことになっている。それが女性を疲弊させ、男女共同参画社会の実現を阻んでいる(佐光紀子『家事のしすぎが日本を滅ぼす』光文社新書、2017年)。

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最近になってようやく料理にも「時短」「手抜き」が推奨されるようになってきた。冷凍商品への支出額が増えている<図2>。国民食のカレーもレトルトのシェアが増えてきている。共働き世帯向けの時短メニューも好評で、食品業界もこの分野に力を入れ始めた。

家庭科の教科書を見ると、手の込んだ調理のやり方が指南されているが、「時短」「手抜き」の術をもっと取り上げてもいい。冒頭で男性のスキル不足を問題視したが、根本的な問題は別の所にあると言えるのではないか。

<資料:ISSP「Family and Changing Gender Roles IV - ISSP 2012」
    総務省『家計調査年報』

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