最新記事

韓国ファクトチェック

自殺者数、米軍兵力、初任給... 韓国のリアルを10の数字から知る

2019年3月7日(木)15時50分
ニューズウィーク日本版編集部

6.【127万部】過去10年間で売れた東野圭吾の小説

韓国最大級の教保(キョボ)文庫書店が今年1月に発表した、「過去10年間で最も売れた小説家ランキング(2009~2019年1月、国内外総合)」で日本の東野圭吾が1位に。2位にも村上春樹(100万部)が入るなど日本人小説家が人気だ。ほかにも日本の漫画や音楽、旅行先としての日本も韓国人には人気。韓国の反日ムードが報じられがちだが、少なくとも文化面では「日本が嫌い」とは言えない。

7.【743万人】外国に住む韓国人の数

韓国外務省によれば、2017年時点で国外に居住する韓国人の数は743万人。そのうちアメリカ在住は250万人と中国の255万人に次いで多く、カナダ在住の24万人と合わせると在外韓国人のうち3分の1以上が北米で暮らしている。近年、北米を含む世界各地で慰安婦像が建てられているのは、韓国系住民によるアイデンティティーポリティクス(人種、民族などの集団の利益を代表する政治活動)という側面もある。

8.【387億円】放送コンテンツの輸出規模

2003年、ドラマ『冬のソナタ』放送開始とともに日本に訪れた韓流ブーム。国策としてコンテンツ産業のグローバル展開に取り組んできた韓国は、2015年の放送コンテンツ関連輸出額が387億円と、同年の日本の288億円を上回った。特筆すべきは、韓国の番組放送権の輸出先は91%がアジア(うち日本が33%)であること。輸出先の59%がアジア、22%が北米という日本とは大きく異なる。輸出額に占めるジャンルとしてはドラマが80%。日本はアニメが60%だ。

9.【96%】キャッシュレス比率

昨今は中国で急速に普及するQRコード決済が話題だが、韓国も現時点で世界有数の「キャッシュレス大国」だ。イギリス(69%)、シンガポール(59%)、アメリカ(46%)など諸先進国の先を行っている(日本はわずか20%、全て2016年)。政府のキャッシュレス化推進により、消費者はクレジットカードなどを利用すると税還付が受けられ、小規模店は非現金決済導入時の手数料が軽減されている。

10.【372円】タクシー初乗り運賃

2月、ソウルのタクシー初乗り運賃が3000ウォン(約297円)から3800ウォン(約372円)に値上がりした。東京の初乗り運賃は2017年に730円から410円へと値下げされているため、今やソウルと東京でほとんど変わりがない。ちなみにスターバックスのトールサイズのラテとマクドナルドのビッグマックの価格を比べてみると、それぞれ韓国では約460円と約450円、日本では380円と390円。韓国に激安旅行――の時代は終わりつつある?

<2019年3月12日号掲載>

※この記事は「韓国ファクトチェック」特集より。詳しくは2019年3月12日号(3月5日発売)をご覧ください。

ニューズウィーク日本版 トランプvsイラン
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月8日号(7月1日発売)は「トランプvsイラン」特集。「平和主義者」の大統領がなぜ? イラン核施設への攻撃で中東と世界はこう変わる

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

赤沢再生相、ラトニック米商務長官と3日と5日に電話

ワールド

OPECプラス有志国、増産拡大 8月54.8万バレ

ワールド

OPECプラス有志国、8月増産拡大を検討へ 日量5

ワールド

トランプ氏、ウクライナ防衛に「パトリオットミサイル
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚人コーチ」が説く、正しい筋肉の鍛え方とは?【スクワット編】
  • 4
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 7
    「詐欺だ」「環境への配慮に欠ける」メーガン妃ブラ…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 10
    反省の色なし...ライブ中に女性客が乱入、演奏中止に…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 5
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 6
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 7
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 8
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 9
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 10
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中