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「エタノール=クリーン燃料」説のウソ

DOUBTFUL CLAIMS FOR ETHANOL

2018年12月5日(水)16時40分
アンドレ・ベイマン(ミシガン大学W・E・レイ自動車研究所所長)

ガソリンにエタノールを混ぜると、燃費がやや低下する。ガソリンタンクを満タンにするコストは確かに安くなるが、燃費の低下分だけ走行距離が短くなるので収支は変わらない。

E15がクリーンな空気を実現するという主張も同様だ。まず、75年以降に生産された全ての車は、未燃焼炭化水素などの大気汚染物質を除去する触媒コンバーターを備えている。さらにエネルギー省の調査では、車の排気管から出る排ガスがエタノールの使用で全面的に減るとは確認できなかった。むしろ、呼吸器を刺激するアルデヒドの増加がわずかながら認められた。

01年モデル以降の全ての車はE15で問題なく動作するが、それ以前に生産された車は燃料システムやエンジンが損傷する可能性がある。さらにエネルギー省によれば、エタノール濃度が10%を超える混合ガソリンは自動車以外のエンジンに悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、芝刈機、オートバイ、モーターボートなどだ。一般に小型エンジンは、エタノール混合燃料に対応可能なコンピューター制御機能を備えていない。

E15の通年販売は、おそらくCO2排出削減にはあまり効果がない。目標達成には、もっと大胆で戦略的なエネルギー政策が必要だ。

<本誌2018年12月04日号掲載>



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