ホームレスになるのが怖くて
BBCの記事では、20歳の時に、そうとは知らずに「家賃は体で」という家に住んでしまった、という女性にインタビューした様子にも触れている。
大家とベッドをシェアするのが入居の条件だと気づいたのは引っ越した後だったという。体を触ろうとする大家を常に拒否しなければならなかったと話し、それ以上無理強いしてこなかった点については「大家に感謝している」とBBCに話した。
この家に引っ越す前はホームレスだった女性は、またホームレスになるのが怖くて、結局長い間そこで暮らしたという。BBCの記者がこの大家に直接話を聞いたところ、女性が住み続けたということは嫌ではなかったはずだ、と答えたという。
警察に届ける人は非常に少ない
慈善団体レイプ・クライシス・イングランド&ウェールズのケイティ・ラッセル氏はガーディアンに対し、イングランドとウェールズの性犯罪法は性的な合意について、「その選択をする自由と能力がある時に、自分の意思で同意すること」と定義しており、「ホームレスになる恐れがある状況で、または住む場所を確保するという基本的な権利の交換として、誰かとセックスすることに同意することは、自分の意思で同意することと同じではない」と説明し、同意のない性的な行為は深刻な性犯罪だ、と述べた。
しかし、このような行為を警察に届ける人は非常に少ない。ピーター・カイル労働党下院議員は2017年4月、大家がこのような行為を改めない場合は法の整備をしてこの問題を解決する、とBBCに強い口調で訴えていた。しかし同議員は前述のガーディアンに対し、この1年で有罪判決はおろか逮捕者さえも出ていないと語っている。
ガーディアンによると、無料クラシファイド広告サイト「ガムツリー(Gumtree)」にもこのような広告がつい最近まで掲載されていた。しかしガムツリー側はカイル議員と協議したことを明かし、現在はブロックするシステムがあるとガーディアンに説明したという。カイル議員はクレイグズリストにも改善を求めるために連絡を取っているが、なしのつぶてだと語っている。
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