最新記事

アメリカ政治

トランプ、ハリケーン被害のプエルトリコ訪問 政府対応などを自賛

2017年10月4日(水)13時34分

10月3日、トランプ米大統領は3日、ハリケーン「マリア」の直撃で深刻な被害を受けた米自治領プエルトリコを訪問した。写真は被災地を視察するトランプ大統領一行。プエルトリコのグアイナボで撮影(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)

トランプ米大統領は3日、ハリケーン「マリア」の直撃で深刻な被害を受けた米自治領プエルトリコを訪問した。

ここ6週間で米国はハービー、イルマ、マリアと3つのハリケーンの襲来を受けた。

大統領は会見で、災害によって政府の財政が厳しくなっていると表明。「言いたくないが、プエルトリコに多額の支出をしたため、米国の財政は少し苦しくなった」と述べた上で、「それでも多くの命を救えたので構わない」と付け加えた。

大統領は現地で行われたFOXニュースのインタビューで、プエルトリコが米金融機関に多額の借金があるとし、「われわれはそれを帳消しにする必要がある」と発言。「それがゴールドマン・サックスかどうかは分からないが、どの金融機関であれ、プエルトリコは債務と別れられるだろう」と述べた。

プエルトリコのハリケーン被害を巡っては連邦政府の対応の遅れが批判されている。

トランプ大統領は、2005年に米南部を直撃し、1800人以上の死者が出たハリケーン「カトリーナ」の時と比べ、今回の犠牲者ははるかに少ない16人にとどまったとし、人命救助と復興支援の観点からすると連邦政府の対応は順調だったと評価した。

ハリケーンの直撃から2週間が経つものの、プエルトリコの住民の大半は依然として生活必需品が不足する状況にある。

トランプ大統領はプエルトリコ訪問を終えてワシントンに戻る専用機の中で「素晴らしい日だった」と振り返り、現地で批判の声は聞かれなかったと述べた。

大統領がプエルトリコを離れた直後、ロセジョ知事はハリケーンによる死者が16人から34人に増えたと明らかにした。

[サンフアン(プエルトリコ) 3日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国とスイスが通商合意、関税率15%に引き下げ 詳

ワールド

米軍麻薬作戦、容疑者殺害に支持29%・反対51% 

ワールド

ロシアが無人機とミサイルでキーウ攻撃、8人死亡 エ

ビジネス

英財務相、26日に所得税率引き上げ示さず 財政見通
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗り越えられる
  • 4
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 7
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中