最新記事

キャリア

1人の時間が必要な内向型、人と会って元気になる外向型

2017年5月25日(木)20時41分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

「外向型人間」もひとりになったり、静かな時間をすごしたりしたい、と思うことはあります。ですが「内向型人間」の「ひとりになりたい」という気持ちは「外向型人間」より切実です。「内向型人間」は生きるため、つまり人間関係や日常のさまざまなことから生まれるストレスを取り除いて生きるエネルギーを再び手にするために「ひとりになりたい」と思うのです。ひとりの時間がないとイライラし、疲れきってしまうからです。スウェーデンの静かな森で3週間過ごすなどという休暇は、「内向型人間」の夢ではないでしょうか。

今の気持ちを確認してみましょう

 自分が「内向型人間」か「外向型人間」かを調べる本格的なテストはこの後に出てきますが、今の時点であなたはどう感じていますか?

□ 自分はどちらかというと「内向型人間」かもしれない
□ 自分はどちらかというと「外向型人間」かもしれない
□ どちらとも言えない

 人間の性格は、「内向型」だからいい、「外向型」だからいい、ということはありません。性格を「内向型」と「外向型」に区別するのは、心の要求を知るためです。私たちは自分が求めるものを知れば知るほど大事なものを見つけやすくなり、より「自分に合った」人生を送ることができるようになります。そのためにはまずひとりの時間と他人とすごす時間の分量を自分の性格に合うよう調整できなくてはなりません。「今、何が欲しい?」と自分に問いかける習慣を身につけましょう。すると常に答えが見つかります。

風力発電機と蓄電池

「外向型人間」と「内向型人間」のエネルギーを得る方法とその違いを明らかにするためには、両者を発電機と蓄電池にたとえてみることです。「外向型人間」は風力発電機のようなものです。発電するために風という外部の刺激を必要とします。そしてその刺激を利用して自らを動かします。つまり、風力発電機でいうところのタービンを「回しつづけ」ます。一方「内向型人間」は蓄電池のようなものです。「風のような外からの刺激」を必要ともしなければ、自分で動いたりもしません。ただ静かに電源から充電します。ですが、充電には時間がかかります。

「内向型」、「外向型」の脳

 脳科学者は、「内向型人間」は「外向型人間」よりも脳の活動により多くのエネルギーを必要とすることを発見しました。「内向型人間」の脳内では「外向型人間」より多くの電気活動が見られると言います。それは悩みごとがあってもなくても、考えごとをしていてもしていなくても同じです。特に思考や判断などの精神作用をつかさどる前頭葉でエネルギーは多く消費されています。私たちは脳のこの部分を使って、学んだり、決断したり、思い出したり、問題を解いたりします。このことからも「内向型人間」は物事を処理するのにより多くのエネルギーを費やし、貴重な蓄えをすぐに使い切ってしまうことがわかります。一方「外向型人間」は、脳活動にエネルギーを使いすぎないだけでなく、風力発電機のようにタービンを回しながら(エネルギーを消費しながら)、同時に発電もしているので、エネルギーを使い切ってしまうということがあまりありません。両者を比較すると、「内向型人間」はエネルギーを効率よく使う必要があることがわかります。

【参考記事】「折れない心」を持っている人には、信頼できる人間関係がある

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ネクスペリア中国部門「在庫十分」、親会社のウエハー

ワールド

トランプ氏、ナイジェリアでの軍事行動を警告 キリス

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中