最新記事

ウォール街

ウォール街の株価が下落、米大統領選めぐる不安や利上げ観測で

2016年11月2日(水)10時18分

 11月1日、米国株式市場は下落。ダウ平均は100ドル以上値下がりしたほか、S&P500は約4カ月ぶりの安値をつけた。ニューヨーク証券取引所で10月撮影(2016年 ロイター/Brendan McDermid)

米国株式市場は下落。ダウ平均は100ドル以上値下がりしたほか、S&P500は約4カ月ぶりの安値をつけた。一週間後に控えた米大統領選をめぐる不安や利上げ観測が相場の圧迫要因となった。

民主党のクリントン候補の国務長官時代の私用メール問題に対する捜査再開報道で、クリントン氏と共和党のトランプ候補の支持率が拮抗する様相となってきた。

オニール・セキュリティーズのNYSEフロア部門ディレクター、ケン・ポルカリ氏は「トランプ氏が懸念材料になりつつある。市場はクリントン氏の勝利を織り込み、これまでトランプ氏が勝つとはまったく見込んでいなかったからだ」と話した。

2日に終わる米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、連邦準備理事会(FRB)が12月利上げに動くというはっきりしたメッセージを送るのではないかとの警戒感も浮上。不動産<.SPLRCR>や通信<.SPLRCL>、公益<.SPLRCU>といった金利上昇で打撃を受けやすいセクターの売りがきつくなった。

S&P総合500種は午後に下げ幅が拡大する場面があった。ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジスト、ジム・ポールセン氏は、大統領選の不透明感をきっかけに下げ始めた後、過去4カ月間のレンジの下限となっていた2120などいくつかの重要な節目を相次いで割り込んだと指摘した。

投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所のボラティリティー・インデックス<.VIX>は約2カ月ぶりの高水準に上昇した。

製薬のファイザーは、通年の利益見通しを引き下げたことなどが嫌われ、2%下げた。新聞のトロンクは12.4%下落。同業のガネットがトロンク買収の断念を発表した。ガネットは2.3%安となった。

騰落銘柄比率はニューヨーク証券取引所が3.21対1、ナスダックが2.29対1でいずれも下げが優勢だった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 18037.10 -105.32 -0.58 18158.24 18177.01 17940.84 <.DJI>

前営業日終値 18142.42

ナスダック総合 5153.58 -35.56 -0.69 5199.77 5201.13 5112.32 <.IXIC>

前営業日終値 5189.14

S&P総合500種 2111.72 -14.43 -0.68 2128.68 2131.45 2097.85 <.SPX>

前営業日終値 2126.15

ダウ輸送株20種 8008.38 -49.64 -0.62 <.DJT>

ダウ公共株15種 663.41 -11.82 -1.75 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 816.08 -7.44 -0.90 <.SOX>

VIX指数 18.56 +1.50 +8.79 <.VIX>

S&P一般消費財 615.31 -5.21 -0.84 <.SPLRCD>

S&P素材 291.90 -1.34 -0.46 <.SPLRCM>

S&P工業 490.42 -4.02 -0.81 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 538.71 -2.56 -0.47 <.SPLRCS>

S&P金融 326.47 -1.28 -0.39 <.SPSY>

S&P不動産 185.74 -3.84 -2.03 <.SPLRCREC>

S&Pエネルギー 505.37 +0.48 +0.10 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 775.01 -3.76 -0.48 <.SPXHC>

S&P電気通信サービス 156.16 -1.63 -1.04 <.SPLRCL>

S&P情報技術 794.08 -6.56 -0.82 <.SPLRCT>

S&P公益事業 246.40 -4.43 -1.77 <.SPLRCU>

NYSE出来高 10.81億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 17270 - 170 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物12月限 円建て 17240 - 200 大阪比 <0#NIY:>



[ニューヨーク 1日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

マレーシアGDP、第3四半期は前年比+5.2% 1

ワールド

IMF、2026年のタイ成長率は1.6%に減速と予

ワールド

中国の10月発電量、統計開始以来最高 前年比7.9

ビジネス

中国10月指標、鉱工業生産・小売売上高が1年超ぶり
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 5
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 6
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 10
    「ゴミみたいな感触...」タイタニック博物館で「ある…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中